美容整形について

美容整形手術後の傷をきれいに治すためにはどうしたら良いのか?

よく患者様に、「手術の後の傷を少しでも早くきれいに治すにはどうしたら良いですか?」とご質問いただきます。手術の後の傷は手術の種類にもよりますが、一般的に6ヶ月~1年かけてきれいになり、目立たなくなっていきます

それまでの間は、傷の赤みや盛り上がりや硬さがあることがありますが、日にち薬で徐々に目立たなくなっていきます。また、人間の体は部位によって早くきれいに治る部位となかなかきれいに治らない部位があります

きれいに治る部位は、切開二重や垂れ目形成などの目の周りの皮膚の薄い部位を切開した傷、鼻翼(小鼻)縮小などの元々ある溝やシワに沿って切開した場合の傷、唇を薄くする手術などの粘膜を切開する傷などです

なかなかきれいに治らない部位は、前胸部、恥骨部、肩、肘周囲、膝周囲などです。また、生まれつきの体質によっても早くきれいに治る人となかなかきれいに治らない人がいます。

傷を少しでも早くきれいに治すためには様々な方法があり、例を挙げると、

  • 創部をなるべく安静に保つこと、テーピング
…特に、腕、脚、体幹などの動きの多い部位は、術後に過度に動かしていると、創部に緊張がかかり、なかなかきれいに治らないことがあります。

なるべく動かさないように安静にするのが良いのですが、部位によっては難しいことが多いので、3~6ヶ月創部にテーピングをして、緊張がかかるのを防ぐのが良いです(必要あれば専用のテープをお渡しします)。

ただし、目元の手術や鼻翼縮小や唇薄くする手術などの傷は、場所的にテーピングすることができないし(上手く貼れません)、そもそもテーピングする意味のない部位なので、テーピングする必要はありません。

  • 傷を必要以上にいじらない。
…手術後の傷痕が気になって毎日必要以上にいじったりしてると、その慢性的な物理的刺激によって、傷痕がいつまで経っても赤かったり盛り上がっていたり、色素沈着を起こして黒ずんだりしてしまいます。

特に術後1年くらいまでは傷が未熟な状態であるため、必要以上に刺激するのはよくありません。ただし、洗顔やクレンジングをしたり、普通にタオルで体を洗ったりするくらいのことは問題ありませんのでご安心ください。

ときどき患者様で術後に傷痕をマッサージする方がいらっしゃいますが、傷痕をマッサージするのは全く意味がありません。意味がないどころか、傷痕を刺激することによって、かえって傷痕が汚なくなってしまいますのでおやめください

  • 創部を清潔にする。
…術後に傷痕を清潔に保つことも大切です。

ときどき患者様で、術後の抜糸が終わって、創部を洗っても大丈夫なのに、洗うのが恐くて何ヶ月も洗わないで創部に垢がこびりついて、大変不潔になっている方がいらっしゃいます。創部を不潔にしていると炎症を起こし、傷が汚なくなってしまうので、恐がらないで適度に洗うようにしてください

また、傷痕をきれいに治す飲み薬でリザベンというものがあります。手術前から手術後にかけて数ヶ月間服用すると、傷が多少きれいに治るとはいわれていますが、私の経験上この薬は本当に効果があるのか正直疑問に思っています。それどころか、一定の確率でこの薬の副作用で血尿が出たり下腹部痛が生じる膀胱炎症状が現れることがあります。そのため高須クリニックでは特別な理由がない限りリザベンを処方することはありません

また、市販されている傷痕をきれいに治す塗り薬でアットノンというものがあります。この薬の主成分のヘパリン類似物質は保湿作用や血行を良くする効果があるため、赤みや盛り上がりがあったり色素沈着のある傷痕に塗ると、塗らないよりは若干きれいに治るといわれています

私の経験では、この薬は特別大きな副作用はありませんが、特別大きな効果があるわけでもなく、塗らないよりは塗ったほうが若干マシといった程度の効果だと思っています

ただし、この薬は目の周囲を含めて顔面の傷痕に使用することができません。

腕、脚、体幹の傷痕には使用できるため、術後の患者様にアットノンを塗ってよいか聞かれた場合は、患者様の判断で塗っていただくのはかまいませんとお答えしております。傷痕にステロイドのテープ(ドレニゾンテープ)や軟膏を塗る方法もありますが、この方法は長期間(2週間以上)の使用により、ステロイドの副作用で皮膚が薄くなったり、毛細血管が浮き上がったりすることがあるので、高須クリニックではお勧めしておりません。

傷痕にスポンジを当ててそれをテープで圧迫する方法もありますが、これは見た目が煩わしいし、テープで肌が荒れてしまうことがあるので、これも高須クリニックではお勧めしておりません。

ここまでで、手術の傷痕をきれいに治すための様々な方法を述べてきましたが、やっぱり最も大事なことは、手術の上手な医者に丁寧に縫合してもらうことです。手術が上手に行われていなければ、いくら術後のケアが完璧でも傷はきれいに治りません

高須クリニックでは、術後のケア指導も的確にさせていただきますので、ご安心ください。

この記事の監修医情報
平成11年
  1. 藤田医科大学医学部卒業
平成11年
~平成13年
  1. 藤田医科大学麻酔救急科に勤務
  2. 麻酔科標榜医取得
平成13年
  1. 藤田医科大学大学院入学。
    形成外科入局。高須クリニック勤務
平成14年
  1. 群馬県立がんセンター頭頚部外科勤務
平成15年
  1. Ivo Pitanguy Institute Postgraduate Course (Brazil) 研修
平成17年
  1. 単一植毛手術の研究にて医学博士取得
平成19年
  1. 日本形成外科学会専門医取得
  2. 高須クリニック名古屋院院長

※施術方法や施術の流れに関しましては、患者様ごとにあわせて執り行いますので、各院・各医師により異なります。予めご了承ください。
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