鼻のシリコンプロテーゼ隆鼻手術キャプチャ(写真)解説。
~高須幹弥の術式の場合~

診察のときに診察室でコンピューターシミュレーションをし、入れるプロテーゼの形、長さ、厚みを決め、プロテーゼを入れる範囲を油性デザインペンでデザインします。

プロテーゼを作成します。

プロテーゼは、患者様一人一人の形状に合わせて、全てオーダーメイドでオートクチュール作成します。

作成したプロテーゼを患者様の鼻に当てて確認します。

必要に応じて微調整しながら作成します。

最終的にプロテーゼの入る位置、範囲、デザインの確認をします。

その後、顔を消毒し、コンプレッセン(手術用の緑色の清潔な滅菌した布)をかけ、手術が始まります。

最初に局所麻酔注射をします。

注入するときに痛みを感じないように人間の体液のPHに近づけるようにアルカリ性に調整した麻酔液を、極細の注射針で注射するので、痛みはそれほど強くありません。

麻酔がしっかり効いたら、メスで右の鼻の穴の中の皮膚を切開します。

ここからは痛みは全く感じません。
切開は軟骨下縁切開です。
大鼻翼軟骨の下縁を10mm程度切開します。

メスで皮膚切開した後、切開した部分にハサミを入れ、剥離をしていきます。

鼻骨と外側鼻軟骨の境目よりやや外側鼻軟骨よりのところまでハサミで剥離します。
右の鼻の穴の中から剥離していくので、鼻尖の反対側(左側)もしっかり剥離することが重要です。
この剥離をしっかりしないと、プロテーゼを入れた後、プロテーゼの下のほうが右向きに傾いていることがあります。

ハサミでの剥離ができたら、ラスパ(骨膜剥離するためのもの)に持ち替えます。

ラスパは、挿入するプロテーゼの横幅と同じ横幅のものを使用します。

ラスパで骨膜を剥離します。

ハサミで鼻骨と外側鼻軟骨の境目のやや手前まで剥離してあるので、そこから鼻骨に向けて押し当てて剥離していきます。
そうすることにより、きれいな1つのポケットになり、この後、確実に骨膜の下にプロテーゼを挿入、留置することができます。
ラスパの横幅はプロテーゼの横幅と同じなので、左手の人差し指と親指で鼻根をつまみ、その間を1回ラスパを通過させて剥離するだけで剥離は完了します。
何回もガリガリする必要はありません。
何回もガリガリやると、逆に、術後にプロテーゼがずれたり、斜めに入ったりする原因になってしまいます。

骨膜の剥離が終了したら、L鉤を剥離したスペースに入れます。

L鉤を使わなくてもプロテーゼを挿入することはできなくはないのですが、これを使用することにより、確実に骨膜下にプロテーゼを挿入することができます。
プロテーゼが確実に骨膜下に入らず、皮下ポケットの途中までしか入らなかったら、プロテーゼの下側が右に傾いて、斜めになってしまうことがあるので、私は必ず使うようにしています。

プロテーゼが確実に骨膜下に入りました。

プロテーゼが確実に剥離したスペースに綺麗に入ったのがわかります。

傷口を縫合します。

縫合糸は主にバイクリルを使用します。
バイクリルはポリフィラメント(縒り糸)の吸収糸です。

手術終了です。

適切に剥離したスペースに確実にプロテーゼが挿入、留置されているため、プロテーゼがずれる心配がなく、ギプスやテーピングによる固定の必要はありません。

手術直後なので腫れています。

しばらくの間、鼻の穴の中の傷から、麻酔の液や血液が少量出てくることがありますが、すぐに止まるので心配ありません。

今回解説した施術の動画一覧

鼻に3mmのシリコンプロテーゼを入れ、自然に鼻筋を通した症例写真

  • Before
  • After(6ヶ月後)
  • Before
  • After(6ヶ月後)
  • Before
  • After(6ヶ月後)
高須幹弥医師からのコメント

担当医からのコメント

高須幹弥 医師

20代女性の患者様で、鼻を高くして、鼻筋を通したいというご要望でした。
診察させていただいたところ、日本人の平均的な鼻をしており、鼻根部から鼻先の上にかけての部分がそれほど高くありませんでした。
この部分を高くするには、ヒアルロン酸注射かシリコンプロテーゼのどちらかをすることになります。
患者様は、「ヒアルロン酸だと、いつか吸収されてなくなってしまうので、効果が永久に持続する治療が良いです」というご要望だったので、シリコンプロテーゼを入れることになりました。
自然な範囲内で鼻筋を通したいということだったので、この患者様の鼻に合うように、3mmの厚みのI型シリコンプロテーゼを入れました。
術後は、自然な範囲内で程よく鼻筋が通りました。
この患者様の鼻の皮膚の厚みなどを考えれば(皮膚の厚みは平均くらいです)、3mmの厚みのI型シリコンプロテーゼであれば、歳をとって鼻の皮膚が薄くなってもまず問題ありません。
逆に、鼻の皮膚が薄い人などに、無理して、非常に厚みのあるI型プロテーゼや、鼻先まで入るプロテーゼや、L型プロテーゼをいれてしまうと、将来、歳をとって、皮膚が薄くなったときに(歳をとれば、必ず誰でも全身の皮膚は薄くなります)、プロテーゼの輪郭が浮き出て、不自然になり、入れ替えをしたり、抜いたりする必要がでてくることがあります。
高須クリニックでは、患者様の特別なご要望がない限り、その人の鼻に合った、無理のない最適なプロテーゼを選択させていただくため、将来、不自然になって、入れ替えする必要はまずありませんので、ご安心ください。

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