フェイスリフトキャプチャ(写真)解説
~高須幹弥の術式の場合~

この患者様のフェイスリフトを行います。

 

ロワーフェイスリフトなので、切開線は、こめかみの頭髪内~耳前部~耳介の後ろ~生え際になります。

点線は皮下剥離する範囲です。

手術は局所麻酔で行います。

患者様のご希望があれば全身麻酔で行うこともありますが、特別ご要望がなかったので、通常通り局所麻酔で行いました。
時前に麻酔クリームを皮膚に塗ってあり、注入するときに痛みを感じないように体内のPHに近いアルカリ性に調整した局所麻酔液を用いるので、麻酔の注射はそれほど痛みを感じません。

局所麻酔がよく効いたら、メスで皮膚切開します。

ここからは痛みは全く感じません。
デザイン通りに丁寧に切開します。

皮膚切開が終わったら、皮下剥離をします。

なるべく皮下脂肪を下に残して、薄い皮弁になるように丁寧に剥離します。

皮下剥離が終わりました。

 

皮下剥離が済んだら、SMAS(スマス、表在性筋膜筋肉複合体)をプライケーション(引き上げ固定)するための準備をします。

まずはプライケーションした際に余るであろう余分なSMASと皮下脂肪をハサミで切除します。

余分なSMASを切除したら、切除した部位からSMAS下に入っていき、ディープレイヤーを剥離していきます。

 

ディープレイヤーに入っていくと、耳下腺が見えます。

耳下腺や耳下腺管を傷つけないように丁寧にSMAS下を剥離していきます。

慎重に剥離を進めていきます。

 

耳下腺の先にいくと顔面神経が出てくるので、顔面神経を傷つけないように丁寧に剥離を進めていきます。

 

ある程度剥離を進めると、下から立ち上がっている索状物リテイニングリガメントが出てきます。

 

顔面神経を傷つけないように、リテイニングリガメントはなるべく上のほうで切離します。

顔面神経は下面にへばりついているように走行しているので、ハサミで縦に割くようにSMAS下を剥離していき、リテイニングリガメントは上のほうで切離すれば、顔面神経を傷つけることはまずありません。

リテイニングリガメントを切離しながら、更にディープレイヤーの剥離を進めていきます。

リテイニングリガメントを切離すると、皮膚とその下の皮下脂肪、SMAS、表情筋の可動域が広がって大きくなるため、リフトアップ効果が大きくなるし、後戻りも起こらなくなります。

プラティスマ(広頸筋)の下も剥離していき、

 

プラティスマを引っ張ってみて、首やフェイスラインのたるみがしっかりと上がることを確認します。

 

SMAS下の剥離とリテイニングリガメントの処理が終わったら、次はSMASのプライケーションを行います。

 

SMASを斜め上45度くらいのベクトルで引き上げ固定することが多いです。

3-0PDSで行います。

プラティスマフラップも同じように斜め上方向に引き上げます。

 

プラティスマフラップは乳様突起の辺りの皮下組織に縫合固定します。

これを行うことにより、首やフェイスラインのたるみが引き上がり、引き締まります。

SMASとプラティスマのプライケーションが終わりました。

 

後は、サクションドレーンを挿入、留置し、余分な皮膚を切除して縫合して終了になります。

 

サクションドレーンを挿入しました。

サクションドレーンを1~3日程度留置することにより、創内に血液や浸出液が貯まるのを防ぎます。
そのことにより、術後の腫れが強く出るのを防ぎ、回復が早くなります。

後は余分な皮膚を切除し、傷を縫合して終了になります。

先端が鋭でよく切れるスーパーカット剪刀(ハサミ)でこめかみの部分の余った皮膚を切除します。

余分な皮膚を切除した部分を4-0PDS(無色透明のモノフィラメント吸収糸)で真皮縫合(中縫い)します。

 

こめかみの真皮縫合した部分の両サイドの余分な皮膚をピオクタニンでマーキングします。

 

ピオクタニンでデザインした部分の皮膚をスーパーカット剪刀で切除し、

 

 

真皮縫合していきます。

傷跡が綺麗に治るように、細かく丁寧に真皮縫合していきます。

 

耳珠の部分は傷跡が目立たなくなるように、数珠の出っぱりの後ろのほうに傷跡がくるようにします。

耳珠の形になるように、余分な皮膚をトリミングします。

耳珠の輪郭が綺麗にでるように、耳珠の上に被さる部分の皮膚は皮下脂肪を切除して薄くしておきます。

 

耳前部までの真皮縫合が終わりました。

 

耳の後ろの部分の余分な皮膚も斜め上45度方向のベクトルで引き上げ、余分な皮膚を切除します。

耳の後ろの皮膚をリフトアップすることにより、顎下~フェイスライン~首のたるみが引き締まります。
また、耳垂基部にドッグイヤーや皮膚のたるみが生じることを防ぎます。

耳の後ろの部分の余分な皮膚も切除します。

 

耳の後ろの皮膚を切除した部分も真皮縫合していきます。

 

真皮縫合が全て終わりました。

 

後は皮膚の表面を6-0ナイロン糸で細かく丁寧に縫合して手術終了になります。

サクションドレーンを留置したので、創内に確実に陰圧がかかるように連続縫合で行っています。

手術が全て終了しました。

頬のたるみがしっかりとリフトアップしているのがわかります。
局所麻酔注射などによる腫れの影響もあり、顔が横に膨らんで大きくなっていますが、腫れが引くともっとシャープな輪郭になります。

フェイスライン~顎下~首のたるみまでしっかり上がっているのがわかります。

こめかみの部分にドレーンが入っていることなどにより筋ができていますが、これはなくなるので心配ありません。

今回解説した施術の動画一覧

施術料金

フェイスリフト(フルフェイスリフト)

¥1,320,000(税込)

【銀座高須クリニック、横浜、名古屋、大阪】

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