リガメント法によるミニフェイスリフト(頬のたるみ取り)キャプチャ(写真)解説
~高須幹弥の術式の場合~

50代女性のこの患者様に、ミニフェイスリフト(頬のたるみ取り)を行います。

 

手術のデザインです。

ミニフェイスリフト(頬のたるみ取り)なので、切開線は、こめかみの頭髪内~耳前部までになります。
耳の後ろや襟足~うなじの方までは切開しません。
点線は皮下剥離する範囲です。

それでは手術始めていきます。

手術は局所麻酔で行います。
患者様のご希望があれば全身麻酔で行うことも稀にありますが、この患者様は特別ご要望がなかったので、通常通り局所麻酔で行います。

デザインした切開線上と剥離範囲に局所麻酔注射をします。

時前に麻酔クリームを皮膚に塗ってあり、注入するときに痛みを感じないように体内のPHに近いアルカリ性に調整した局所麻酔液を用いるので、麻酔の注射はそれほど痛みを感じません。

局所麻酔がよく効いたら、メスで皮膚切開します。

ここからは痛みは全く感じません。
デザイン通りに丁寧に切開します。

皮膚切開終わりました。

 

皮膚切開が終わったら、切開した部分から皮下剥離をしていきます。

なるべく皮下脂肪を下に残して、薄い皮弁になるように丁寧に剥離していきます。

薄い皮弁になるように、中指や薬指で確認しながら丁寧に皮下剥離を進めていきます。

 

皮下剥離が終わりました。

 

皮下剥離が終わったら、SMAS(スマス、表在性筋膜筋肉複合体)をプライケーション(引き上げ固定)するための準備をします。

まずはプライケーションした際に余るであろう余分なSMASと皮下脂肪をハサミで切除します。

SMASと皮下脂肪の切除が終わりました。

プライケーションするときにSMASに糸をかけることができるように縫い代を残しています。

手術の途中に、随時バイポーラーでの止血をします。

 

余分なSMASを切除した部位からとっかかりを作って、SMAS下に入り、ディープレイヤーを剥離していきます。

 

SMAS下には顔面神経、耳下腺、耳下腺管などが存在するため、より慎重に剥離を進めていきます。

 

ディープレイヤーを進んでいくと、耳下腺が見えてきます。

耳下腺や耳下腺管を傷つけないように丁寧にSMAS下を剥離していきます。
耳下腺の先にいくと顔面神経が出てくるので、顔面神経を傷つけないように丁寧に剥離を進めていきます。

ある程度剥離を進めると、下から立ち上がっている索状物リテイニングリガメントが出てきます。

頬骨弓や頬骨体部からザイゴマティックリガメントが立ち上がっているのが見えます。

ザイゴマティックリガメントを切離していき、更に前進します。

顔面神経を傷つけないように、リテイニングリガメントはなるべく上のほうで切離します。
顔面神経は下面にへばりついているように走行しているので、ハサミで縦に割くようにSMAS下を剥離していき、リテイニングリガメントは上のほうで切離すれば、顔面神経を傷つけることはまずありません。
リテイニングリガメントを切離しながら、更にディープレイヤーの剥離を進めていきます。
リテイニングリガメントを切離すると、皮膚とその下の皮下脂肪、SMAS、表情筋の可動域が広がって大きくなるため、リフトアップ効果が大きくなるし、後戻りも起こらなくなります。

SMAS下の剥離とリテイニングリガメントの処理が終わったら、次はSMASのプライケーションを行います。

SMASをセッシ(ピンセット)でつまんで引き上げてみて、頬のたるみがしっかりと引き上がるのを確認します。

SMASを引き上げ固定するため、SMAS弁に糸針を通します。

SMASを斜め上45度くらいのベクトルで引き上げ固定することが多いです。
縫合糸は3-0PDS(モノフィラメントの吸収糸)で行います。

緩まないように、しっかりと糸を結びます。

 

しっかりとSMAS同士を細かく縫合していき、強固に引き上げ固定していきます。

 

SMASのプライケーションが全て終わりました。

 

皮膚を被せてみると、しっかりと引き上がっているのがわかります。

あとは余分な皮膚を切除し、傷を縫合して終了になります。

最初に、先端が鋭でよく切れるスーパーカット剪刀(ハサミ)でこめかみの部分の余った皮膚を切除します。

 

余分な皮膚を切除した部分を4-0PDS(無色透明のモノフィラメント吸収糸)で真皮縫合(中縫い)していきます。

 

細かく丁寧に真皮縫合していきます。

 

こめかみの真皮縫合した部分の両サイドの余分な皮膚をピオクタニンでマーキングします。

 

ピオクタニンでデザインした部分の皮膚をスーパーカット剪刀で切除し、

 

細かく丁寧に真皮縫合していきます。

 

耳珠の部分は傷跡が目立たなくなるように、数珠の出っぱりの後ろのほうに傷跡がくるようにします。

ピオクタニンで余分な皮膚をマーキングします。

耳珠の形になるように、余分な皮膚をトリミングします。

耳珠の輪郭が綺麗にでるように、耳珠の上に被さる部分の皮膚は皮下脂肪を切除して薄くしておきます。

傷跡が綺麗に治るように、細かく丁寧に真皮縫合していきます。

 

丁寧に真皮縫合していきます。

 

真皮縫合が全て終わりました。

 

後は皮膚の表面を6-0ナイロン糸で細かく丁寧に縫合して手術終了になります。

 

創縁同士がピッタリ合うように、細かく丁寧に縫合していきます。

 

皮膚縫合も終わり、手術が全て終了しました。

 

手術が全て終了した後、起き上がっていただきました。

頬のたるみがしっかりとリフトアップしているのがわかります。

局所麻酔注射などによる腫れの影響もあり、顔が横に膨らんで大きくなっていますが、腫れが引くともっとシャープな輪郭になります。

 

横から見ると、フェイスラインから顎下にかけてのたるみがしっかり上がり、フェイスラインが綺麗になっているのがわかります。

縫合した表縫いのナイロン糸は、約1週間後に抜糸をします。

今回解説した施術の動画一覧

ミニフェイスリフト(頬のたるみ取り)で頬のたるみがリフトアップした50代女性の症例写真

  • Before
  • After(6ヶ月後)
  • Before
  • After(6ヶ月後)
  • Before
  • After(6ヶ月後)
高須幹弥医師からのコメント

担当医からのコメント

高須幹弥 医師

50代女性の患者様で、エイジングケア治療をご希望で来院されました。
診察させていただいたところ、特に顔の下半分のたるみが目立ち、頬、フェイスライン、顎下のたるみが顕著でした。
患者様は、「ダウンタイムはとれるので、多少腫れてもいいので、なるべくたるみを改善してエイジングケアしたい」というご希望だったので、切開するリフトアップ手術をすることになりました。
顔の下半分をリフトアップするための切開する手術は、切開する範囲やリフトアップ効果などにより、ミニフェイスリフト(頬のたるみ取り)~ミディアムフェイスリフト~ロワーフルフェイスリフトの3段階あります。
この患者様は、最も効果の大きいロワーフルフェイスリフトの適応がありましたが、諸事情により、ミニフェイスリフト(頬のたるみ取り)をすることになりました。
手術後は、頬、フェイスライン、顎下のたるみが程よくリフトアップされました。
また、フェイスラインのたるみが改善したことにより、シャープな輪郭になり、小顔効果もありました。

施術料金

ミニフェイスリフト(頬のたるみ取り)

¥660,000(税込)

【銀座高須クリニック、横浜、名古屋、大阪】

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