ボディの施術について

シリコンバッグプロテーゼによる豊胸手術 乳腺下法、大胸筋下法、筋膜下法のメリット、デメリットは?

シリコンバッグプロテーゼによる豊胸手術は、プロテーゼを入れる位置によって、乳腺下法、大胸筋下法、筋膜下法の3つに分けられます

患者様の体型、皮膚や皮下脂肪の厚み、乳腺の大きさ、皮膚の垂れ具合、希望するバストの大きさなどを考慮し、最適な方法を選択させていただきます
以下に、それぞれの方法のメリット、デメリットについて、詳しく説明させていただきます。

・乳腺下法
乳腺と大胸筋の筋膜の間を剥離し、シリコンプロテーゼを挿入します。
乳腺と大胸筋の筋膜の間は、ルーズであるため、手術後の痛みは、他の方法に比べ、少なくて回復も早いです
3つの方法の中で、最も浅い(表面に近い)位置にシリコンプロテーゼが入ることになります。そのため、皮膚や皮下脂肪が薄い人、元のバストが小さい人には、乳腺下法は向いていないことがあります。そのような人に乳腺下法でシリコンプロテーゼを入れると、薄い皮膚や乳腺のすぐ下にシリコンプロテーゼがある状態になるため、触り心地が劣ったり、特に皮膚の薄い部分にプロテーゼが波打ったように不自然になる(リップリング)ことがあります(そのような人は、大胸筋下法が向いていることが多いです)。
逆に、皮膚や皮下脂肪が厚い人、元のバストが大きい人は、乳腺下法が向いており、そのような人は、大きめのシリコンプロテーゼ(200cc以上)をいれても、動きのある、自然で軟らかいバストになることが多いです。
また、元のバストが垂れている人、加齢、妊娠、出産、授乳でバストが垂れてしまった人、バストがシワシワになってしまった人は、乳腺下法が向いていることが多いです。バストが垂れている人は、バストの皮膚が余っているため、余っている皮膚が均一に膨らんで、綺麗なバストになるためには、一番浅い層である乳腺下にシリコンプロテーゼを入れる必要があります。
逆に、そのような垂れているバストに、大胸筋下法や筋膜下法でシリコンプロテーゼを入れると、一番シワやたるみの多い乳輪周囲の皮膚が膨らまなかったり、バストの上の方だけが膨らんで、鏡餅のような二段に膨らんだバストになってしまうことがあります(そのような状態をダブルバブルといいます)。

・大胸筋下法
大胸筋の下を剥離し、シリコンプロテーゼを挿入します。筋肉の下を剥離するため、乳腺下法より、術後の痛みがやや強く、回復するまでの期間もやや長いです。3つの方法の中で、最も深い位置にシリコンプロテーゼが入ることになります。そのため、皮膚や皮下脂肪の薄い人、元のバストが小さい人は、大胸筋下法で行うことが多いです。元のバストがAカップの人や、Aカップもないような人でも、大胸筋下法で自然で軟らかく、触り心地の良いバストが作れます。大胸筋下法は、どちらかというと、元のバストが平坦なバストの人、垂れていないバストの人に向いており、逆に、垂れているバストには向いていません。
垂れているバストに、大胸筋下法でシリコンプロテーゼを入れると、一番シワやたるみの多い乳輪周囲の皮膚が膨らまなかったり、バストの上の方だけが膨らんで、鏡餅のような二段に膨らんだバストになってしまうことがあります(そのような状態をダブルバブルといいます)。

・筋膜下法
大胸筋の固有筋膜の下を剥離し、バッグを挿入します。比較的歴史が浅く、新しい方法なのですが、筋膜を剥がさなければならないため、手術中、手術後の出血が多く、術後の痛みも強く、回復にも時間がかかります。
乳腺下法や大胸筋下法と比較すると、既存の膜構造と膜構造の間にシリコンプロテーゼが入らないことになるため、術後に被膜拘縮(カプセル拘縮)を起こすリスクが高くなることも考えられます。乳腺下法や大胸筋下法に比べ、特別メリットがあるわけではないと考えています
このため高須クリニックでは、筋膜下法で手術を行うことはまずなく、乳腺下法か大胸筋下法を選択することがほとんどです。

シリコンプロテーゼの入れる位置
  • 乳腺下法
    乳腺と筋膜の間にバッグを挿入します。他の方法に比べて術後の痛みが少なく、回復も早いのが特徴です。
    向いている方:すでにバストにある程度のボリュームがある方、皮下脂肪や皮膚が厚い方。形を整えたい方や加齢や出産・授乳で垂れてしまった方などの利用が多くなっています。

  • 大胸筋下法
    大胸筋の下にバッグを挿入します。乳房の奥に入れるので、バッグを入れたことが分かりにくいのが特徴です。
    向いている方:バストのふくらみが小さく、乳腺や皮下脂肪が少なく、皮膚が薄い方。大きなボリュームアップを望む方の利用が多い。

  • 筋膜下法
    乳腺と大胸筋の間にある筋膜の間にバッグを挿入します。見た目や感触は、乳腺下法と同等です。筋膜を剥がすため、術後の痛みや回復は乳腺下法より劣ります。このため高須クリニックでは、乳腺下法または大胸筋下法を選択することが多くなっています。

シリコンバッグプロテーゼに豊胸手術で、Bカップ弱からEカップまで大きくなった20代女性の症例写真


(3ヶ月後)


(3ヶ月後)


(3ヶ月後)


(3ヶ月後)


(3ヶ月後)

⾼須 幹弥 医師

担当医からのコメント

⾼須 幹弥 医師

20代女性の患者様で、豊胸希望で来院されました。
診察させていただいたところ、Bcup弱程度の比較的小さなバストをしてらっしゃいました。
また、大変痩せていて、皮下脂肪が少なく、薄い皮膚でした。
患者様は、「谷間がしっかりできるくらいのかなり大きめのバストにしたい」という御希望でした。
バストを大きくする場合、ヒアルロン酸注入豊胸(プチ豊胸術)、脂肪注入、シリコンバッグプロテーゼによる豊胸手術の3つの方法があります。
ヒアルロン酸注入豊胸(プチ豊胸術)は巨乳にするには向いておらず、脂肪注入は、この患者様の場合、痩せており、大きなバストを作るための大量の脂肪をする吸引することができません。
そのため、シリコンバッグプロテーゼによる豊胸手術をすることになりました。
全身麻酔下に、ワキのしわに沿って切開し、250ccのソフトコヒーシブシリコンジェルバッグのラウンド型モデラートプロファイルタイプを挿入しました。
この患者様は、元のバストが小さく、痩せていて、皮膚が薄いため、自然な形、感触になるように、大胸筋下法で行いました。
手術後は、Ecupのかなり大きめのバストになりました。
また、綺麗に胸の谷間ができ、動きや触り心地も自然になりました。

この記事の監修医情報
平成11年
  1. 藤田医科大学医学部卒業
平成11年
~平成13年
  1. 藤田医科大学麻酔救急科に勤務
  2. 麻酔科標榜医取得
平成13年
  1. 藤田医科大学大学院入学。
    形成外科入局。高須クリニック勤務
平成14年
  1. 群馬県立がんセンター頭頚部外科勤務
平成15年
  1. Ivo Pitanguy Institute Postgraduate Course (Brazil) 研修
平成17年
  1. 単一植毛手術の研究にて医学博士取得
平成19年
  1. 日本形成外科学会専門医取得
  2. 高須クリニック名古屋院院長

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