鼻尖縮小手術(団子鼻修正手術)+鼻先の耳介軟骨移植キャプチャ(写真)解説
~高須幹弥の術式の場合~

この患者様の鼻尖縮小手術(団子鼻修正手術)と鼻先の耳介軟骨移植を行います。

正面から見ると、鼻先が横に広がっています。
鼻先の軟骨(大鼻翼軟骨)が横に張っており、鼻先の皮膚が厚く、脂肪組織も厚いです。

横から見ると、鼻先がやや潰れて、やや上に上がっています。

 

鼻尖縮小手術のデザインです。

左右に張っている大鼻翼軟骨の外側脚とその上にある脂肪組織を切除する術式で行います。
この患者様は、左右の大鼻翼軟骨の中央部は開いていないため、大鼻翼軟骨同士を縫合する軟骨間縫合は行いません。
無理をして開いている大鼻翼軟骨を軟骨間縫合していまうと、鼻先の上のほうが盛り上がり、横から見てオウムのような丸い鼻先になるパロットノーズ変形やポリビーク変形を生じてしまいます。
ちなみに、普段は私はこんなに濃い油性マジックデザインペンでしっかりデザインしないのですが、今回は見ている人に分かりやすく説明するために濃い油性マジックデザインペンでデザインさせていただきました。

耳介軟骨移植のデザインです。

鼻先を斜め下方向に出します。
耳介軟骨移植を鼻尖縮小手術に併用すると、より鼻先を細く見せることができ、より美しく整った鼻先にすることができます。

それでは手術を始めていきます。

最初に、耳介軟骨を採取する部分の局所麻酔注射をします。
耳介軟骨は片側の外耳道軟骨を耳の穴の中から採取します。

次に、鼻の局所麻酔注射をします。

 

局所麻酔がよく効いたら、耳の穴の中の皮膚を切開し、外耳道軟骨を採取します。

 

適量の外耳道軟骨を採取しました。

 

耳の穴の中の傷を6-0青ナイロン糸で丁寧に縫合します。

 

次に、鼻尖縮小手術を始めていきます。

今回の鼻尖縮小手術+鼻先の耳介軟骨移植は、オープン法で行う必要は特別ないため、より侵襲が少なく、鼻柱に傷跡が残らないクローズ法で行います。
玉付き二爪フックを鼻孔縁にかけ、大鼻翼軟骨の裏側の粘膜をメスで切開します。

次に、先端が鋭のスーパーカット剪刀(ハサミ)で、粘膜と大鼻翼軟骨の裏側を剥離します。

 

切除する大鼻翼軟骨外側脚の外側の部分をメスで切開します。

 

切除する大鼻翼軟骨外側脚の表側に脂肪組織をつけて、表側をスーパーカット剪刀で剥離します。

 

切除する大鼻翼軟骨外側脚をモスキートペアンで把持し、引っ張り出します。

 

大鼻翼軟骨外側脚の上端と下端をスーパーカット剪刀で切除し、取り出します。

 

反対側も同じことをしていきます。

玉付き二爪フックを鼻孔縁にかけ、大鼻翼軟骨の裏側の粘膜をメスで切開します。

スーパーカット剪刀で、粘膜と大鼻翼軟骨の裏側を剥離します。

 

切除する大鼻翼軟骨外側脚の外側の部分をメスで切開します。

 

切除する大鼻翼軟骨外側脚の表側に脂肪組織をつけて、表側をスーパーカット剪刀で剥離します。

 

切除する大鼻翼軟骨外側脚をモスキートペアンで把持し、引っ張り出します。

 

大鼻翼軟骨外側脚の上端と下端をスーパーカット剪刀で切除し、取り出します。

 

鼻先の横に張り出している左右の大鼻翼軟骨外側脚と軟骨上の脂肪組織を切除しました。

 

次に、鼻先の耳介軟骨移植を行います。

鼻柱の鼻孔内側の皮膚をメスで切開します。

耳介軟骨を移植する部分をスーパーカット剪刀で剥離します。

 

左が採取した耳介軟骨で、右のシャーレにあるのが切除した大鼻翼軟骨外側脚です。

耳介軟骨は、移植するために短冊状に細工してあります。
たまに、「採取した大鼻翼軟骨を鼻先に移植すれば耳介軟骨は採取しなくていいんじゃないですか?」と、安易且つ短絡的な質問をする人がいますが、日本人の大鼻翼軟骨は非常に薄く、細工や移植に向いていないため、そのような手術をしてもいい結果にはならないので、私は行いません。

鼻先が斜め下方向に出るようにオンレイグラフトします。

 

最後に傷を縫合します。

鼻尖縮小手術の傷は5-0PDS(吸収糸)で縫合します。

耳介軟骨移植をした部分の傷は6-0青ナイロン糸で縫合します。

これらの糸は全て約1週間後に抜糸をします。

手術直後の状態です。

局所麻酔注射などの影響で腫れているので分かりにくいのですが、正面から見て鼻先が細くなっているのがわかります。

側面の状態です。

腫れていて分かりにくいのですが、鼻先が斜め下方向に出ているのがわかります。

最後にギプス固定をして終了です。

鼻先の汚れや油分をアルコール綿で取り除き、最初にテーピングをします。

その後、デンパースプリントで両側から鼻先の側面を圧迫するようにギプス固定します。

鼻で息ができる程度に圧迫固定します。

今回の手術は、ギプスは3日間付けていただきます。

 

今回解説した施術の動画一覧

鼻先の皮膚の厚いダンゴ鼻に、鼻尖縮小+耳介軟骨移植をした症例写真の術前術後画像

  • Before
  • After(6ヶ月後)
  • Before
  • After(6ヶ月後)
  • Before
  • After(6ヶ月後)
  • Before
  • After(6ヶ月後)
高須幹弥医師からのコメント

担当医からのコメント

高須幹弥 医師


  • 切除した大鼻翼軟骨です。大鼻翼軟骨上の皮下脂肪も一塊にして切除したので、脂肪も一緒に付いています。

20代女性の患者様で、ダンゴ鼻を治したいというご要望でした。
診察させていただいたところ、鼻先の軟骨である大鼻翼軟骨が横に大きく張っており、その上に分厚い皮膚が覆い被さって、ダンゴ鼻になっていました。
また、横から見ると、鼻先が潰れており、余計にダンゴ鼻が強調されていました。
鼻尖形成(鼻尖縮小)と鼻先の耳介軟骨移植をすることになりました。
鼻尖縮小は、両側の鼻の穴の中から、大きく余計に張り出している大鼻翼軟骨の頭側を切除し、大鼻翼軟骨上の皮下脂肪も合わせて切除しました。
左右の大鼻翼軟骨の間の脂肪をとって、軟骨同士を糸で結び合わせるといった操作は、このような鼻に対して行うと、正面から見て細くなったが、横から見ると鼻先が丸くなって大きくなるというパロットノーズ変形、ポリビーク変形が生じるので行っていません。
耳介軟骨は片側の外耳道から採取し、持針器でクラッシュし、鼻先が斜め下方向に出て、軽く尖った感じになるようにオンレイしました。
術後は、正面から見て程よく鼻先が細くなり、側面から見て鼻先が軽く出た状態になりました。
この患者様の鼻先の皮膚は厚いので、元々鼻先の皮膚が薄い人のような細く尖った鼻先を作ることは不可能です。
いくら鼻の内部の軟骨を操作して細くしても、その上に分厚い皮膚が被さるため、効果に限界があるからです。
鼻先の皮膚を少しでも薄くするように軟骨と合わせて皮下脂肪も切除するのですが、それでも限界があります。
そのような場合、無理して皮膚を薄くしようとすると、最悪皮膚が壊死してしまうこともあるため、この患者様のように、大鼻翼軟骨と軟骨上の皮下脂肪を切除し、鼻先に軽く耳介軟骨移植するのがリスクもなく安全です。

施術料金

鼻尖形成(鼻尖縮小・だんご鼻修正)

¥550,000(税込)

【銀座高須クリニック、横浜、名古屋、大阪】

耳介軟骨移植(鼻先を出す)

¥385,000(税込)

【全院】

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