美容整形について

同じ医者なのに、カウンセリングの時に患者様によって優しい先生だと感じたり冷たい先生だと感じるのは何故なのか?

私は患者様を診察するとき、患者様を幸せに導くことを第一に考えて、誠心誠意心を込めて丁寧にカウンセリングすることを心掛けています

そのため、初診の患者様の約9割の方が診察後に受付で、「すごく丁寧に説明してくれて良かった」「わかりやすい説明で納得できたので良かった」「優しくて感じの良い先生で良かった」のように、高評価をいただいております。しかし、約1割の患者様からは、「いつもブログを読んでいて、優しいお茶目な先生だと思って期待していたのに、実際会ってみると冷たい感じの先生だったのでがっかりだった」などのように評価いただくこともあります。

また、高須クリニックで最も温厚で優しい先生だと言われている日下志先生に関しても、初診の患者様の約9割の方からは受付で、「すごく優しい先生で話しやすかった」「優しく丁寧に説明してくれたので良かった」と高評価ですが、約1割の患者様からは、「優しい先生だと聞いていたのに、冷たい感じの先生でがっかりだった」などのように評価いただくこともあります。

何故、同じ医者なのに、患者様によって医者に対する評価がこのように違ってくるのでしょうか?それには様々な要因があります。

まず一般的に、患者様のご要望が少ない場合は、患者様から「優しい先生だった」と高評価をいただくことが多く、患者様がより多く細かくご要望される場合のほうが、「冷たい感じの先生だった」と低い評価をいただくことが多いです。

患者様のご要望が少ない場合というのは、極端な例を挙げると、二重まぶた切開法希望の患者様で、「先生にお任せするので、私に似合う自然な二重にしてください」とおっしゃってくださった場合などです。その場合、私は笑顔で、「わかりました。おまかせください。」と答え、重瞼棒で二重を作り、鏡で確認していただきながら、「あなたのまぶたでは、これくらいの幅で、このような形にするのが最も自然で似合っています」「これより狭くすると、今とあまり変わらないし、逆に広くすると不自然になります」のように話し、術後の腫れやリスクなどについて細かく説明し、質問にお答えしたりします。それで納得していただいた場合は、患者様から「優しく丁寧に説明してくれてわかりやすかった」と高評価をいただくことがほとんどです。

また、「すっぴんの顔は整形バレバレの不自然な目でもいいので、思いっきりガッツリ幅広二重でお願いします」などのようにシンプルなご要望される患者様からも高評価をいただくことがほとんどです。

そのような患者様の場合は、重瞼棒で二重を作り、鏡で確認していただきながら、「これくらい広げたらどうでしょうか?」「これくらい二重の幅が広ければガッツリアイラインを引いても十分に二重の幅が見えるし、派手なメイクも似合います」「その代わり、まつ毛の生え際にぷっくりとした皮膚が被さり、二重のラインは目頭側と目尻側がやや尻切れになり、伏し目になると切開線が窪んでしまうので、すっぴんの目は不自然になります」と説明し、納得していただければ、「私の希望通りの二重を優しく引き受けてくれて良かった」と良い評価をいただきます。

逆に、細かくたくさんのご要望をされる患者様というのは、極端な例を挙げると、まぶたが分厚くて開きが悪くて蒙古襞が強く張っている方が、スマホの写真や雑誌の切り抜きなどを見せながら、「この人の目みたいに、幅の狭い平行型二重で、二重の幅が目頭側よりも目尻側のほうが広くならないように目の端から端まで目のラインに合わせて同じ幅になるようにしてください」「尚且つ、目頭の形が丸くならないように尚且つきつくならないように斜め下に軽く尖るようにしてください」「尚且つ、まぶたの脂肪を取ってすっきりさせて、涼しい感じの目にしてください」 「尚且つ、アイラインを引いてもちゃんと二重の幅が見えて、二重のラインの上の皮膚がぷっくりとしなくて、まつ毛の生え際がちゃんと見えるようにしてください」「尚且つ、黒目が8割くらいでるようにして、化粧ばえする目で、尚且つ、すっぴんでも自然で、他人から見て整形だってわからない優しい感じの丸い目にしてください」のように、二重まぶた切開法のみが希望で、複数のご要望をされる方などです。

このような患者様のまぶたでご要望された目を作ることは物理的に不可能な場合が多いので、私は患者様にできることできないこと、術後に考えられるリスクを詳しく丁寧に説明します。

まず、「申し訳ありませんが、あなたの目でそのような目を作ることは不可能です」という言葉から始まります。次に、不可能である理由とリスクについて詳しく丁寧に説明します。「あなたのまぶたは厚みがあり、蒙古襞が強く張っているので、平行型にするためには蒙古襞を乗り越えて幅の広い二重をつくらなけばなりません」「幅の広い二重を作ると、あなたのまぶたは分厚いので、上のほうのより厚い皮膚が折れ曲がった二重になり、厚ぼったさが強調され、不自然になってしまいます」「切開法をする際にまぶたの脂肪は切除しますが、元のまぶたの皮膚が厚い人は、この写真の人のまぶたのように、元々まぶたの皮膚が薄い人ほど薄くすることはできないので、術後は今よりはまぶたは薄くなりますが、少し厚みは残ります」「あなたの目の形だと、切開法のみで目頭側から目尻側まで同じ二重幅で作ることは不可能で、目頭側よりも目尻側のほうが二重の幅が広くなります」「この写真の目頭の形はあなたの目頭の形とだいぶ違うので、この写真の目頭の形に近づけるには目頭切開をすることも必要です」まだまだつづきますが、以下省略します。

このように、術前にできないことをできないとはっきり言うこと、リスクをはっきり言うことは非常に重要で、もしこれらのことを話さずに手術をしてしまったら、術後に、「こんな風になるなんて聞いていない」「こんな風になるなら手術前にちゃんと話してほしかった」と、患者様を悲しませてしまうことになります。このようなできないことをできないと言うことやリスクを話すときは、私はいつも患者様の目を見ながら、やや強めの口調ではっきりと話します。そうすると一部の患者様から、「なんか冷たい感じの先生だなあ」と思われてしまうことがあります。しかし、私はリスクを説明するときは、必ず患者様の目を見て、はっきりと言う必要があると思います。もし、リスクを説明するときに、患者様と目を合わせずに小さな声でさらっと言うだけだったり、笑顔でさらっと言うだけだったら、患者様はそのリスクを深刻に受け止めずに、軽い気持ちで手術を受けることになってしまうからです

特に最近は美容整形手術を受けることを、エステや美容院に行ったり、ショップで服やアクセサリーを買うのと同じような軽い感覚で診察にいらっしゃる方が多いです。また、「美容整形は万能で、腕のいい医者だったら必ず自分の希望する形に手術してくれるだろう」と、夢と理想を描いて診察を受けにいらっしゃる方も多いです。しかし、美容整形手術の結果というのは極めて現実的なものであり、必ずしも自分が理想とする形になれるとは限りません。そのため、手術前に「できることはできるができないことはできない」とはっきり伝え、理解していただくことが大切なのです。美容外科医で、手術前のカウンセリングでほとんどリスクを話さず、笑顔で愛想良く「何でもできますよー。絶対綺麗になるからお任せください。」と言う者もいると思います。その場合、カウンセリングを受けた時点では「愛想のいい感じの良い先生だった」と好印象ですが、手術の結果が伴わなければ、結局悲しませてしまうことになります。

夢と希望を描いて、わざわざ遠くから高い交通費をかけて、私のカウンセリングを受けに来てくださったのに、私のカウンセリングが冷たいと感じて、結局手術をせずに帰ってしまわれた患者様もいらっしゃるかもしれません。しかし、それは今の段階で手術を引き受けてしまうと、必ず術後に、「想像していた私の目指していた理想の二重と違う」と言われてしまい、患者様を悲しませてしまうことになるので、私自身も辛いのですが、しょうがないことなのです

また、できないことはできないとはっきり言うことや、リスクをはっきり言うことは、美容整形初心者の患者様には冷たい印象を与えてしまうことがありますが、他院で失敗されて修正目的でいらっしゃる患者様からは、ありがたがられることが多いです

他院で失敗された方は、できることできないこと、リスクの説明をろくに受けずに手術を受け、結果、思っていた形になっていなく失望している人がほとんどなので、私ができることできないこと、リスクについて細かく詳しく説明すると、皆さんは、「前のクリニックでは、いいことばかり話して、こんなに詳しくリスクの説明をしてくれなかった」「これだけ詳しくリスクの説明をしてくれるんだったら、最初から先生に手術してもらえば良かった」と高い評価をしてくださいます。

これから私のカウンセリングを受けようと思っていらっしゃる方が、私のカウンセリングを受けて、もし冷たい印象を受けたら、それは、患者様にしっかりと理解、納得していただいてから私の手術を受けていただいて、最終的に、「先生の手術を受けて良かった」と喜んでいただきたいという気持ちからきていると思っていただきたいです。私は、お金儲け目的でリスクをろくに話さず、うわべだけの愛想で手術にもっていくよりも、患者様に正しいカウンセリングを行い、適切な手術をして幸せに導いて差し上げることのほうを選びます

どうかこれからも宜しくお願いいたします。

この記事の監修医情報
平成11年
  1. 藤田医科大学医学部卒業
平成11年
~平成13年
  1. 藤田医科大学麻酔救急科に勤務
  2. 麻酔科標榜医取得
平成13年
  1. 藤田医科大学大学院入学。
    形成外科入局。高須クリニック勤務
平成14年
  1. 群馬県立がんセンター頭頚部外科勤務
平成15年
  1. Ivo Pitanguy Institute Postgraduate Course (Brazil) 研修
平成17年
  1. 単一植毛手術の研究にて医学博士取得
平成19年
  1. 日本形成外科学会専門医取得
  2. 高須クリニック名古屋院院長

※施術方法や施術の流れに関しましては、各院・各医師により異なります。予めご了承ください。
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※当院で行う治療行為は保険診療適応外の自由診療になります。
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当サイトは高須クリニック在籍医師の監修のもとで掲載しております。

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