いい美容整形外科クリニック名医を探すにはどうしたらいいのか?⑥

カウンセリングで愛想のいい医者は良心的?

美容整形手術を受けようとする患者様が、医者のカウンセリングを受けるときは緊張すると思います。
常連のリピーター患者様が担当の医者にかかる場合は、お互いのキャラクターもある程度わかっているので、信頼関係もできており、あまり緊張しないかもしれませんが、初めての医者のカウンセリングを受けるときは、誰でも多少は緊張すると思います
そんなとき、医者が笑顔で優しく接してくれたら安心するし、緊張もほぐれると思います。私も、できる限り、患者様には笑顔で優しく接するように心掛けています。
しかし、美容整形手術というのは、健康な身体にメスを入れることにより美しく形を変えようとするハイリスクハイリターンの治療であり、どんな手術でも必ずある程度のリスクが生じる可能性があります。美容院で美容師さんがお客さんに接するときや、服屋さんでショップ店員が接するときのように、終始笑顔で明るく優しく接することはできないこともあります

例えば、二重まぶた全切開法希望の患者様が、「先生にデザインをお任せするので、私に一番似合った自然な二重にしてください」とシンプルな要求をされた場合は、その患者様の目で一番合っている二重の幅、ラインの形を説明し、一般的なリスクを説明して、カウンセリングの間はほぼずっと明るい雰囲気になります。
しかし、蒙古ひだが張っており、分厚いまぶた患者様が、その患者様の目とは元がかけ離れた薄いまぶたの皮膚の芸能人の画像をスマホで見せながら、「この人のような、目を開けた状態で二重の幅が3mmくらい見える平行型二重で、目頭から目尻にかけて二重の幅が同じ広さになるようにしてください」などのように、たくさんの細かい要求をされてきた場合や、物理的に無理な要求をされた場合は、手術をする医者は責任があるので、きっちりとできることできないことや、場合によってはやめたほうがいいこと、無理して手術をした場合のリスクなどについて詳しく説明します。
そういったリスクを説明するときは、笑顔で優しく説明すると、リスクの深刻さが伝わらないので、真顔で患者様の目を見て、はっきりとした口調で説明します
そのようにリスクの説明をしっかりとしてくれた医者に対して、「この先生は、いいことばかり話さず、リスクについてもしっかり真面目に話してくれたから、いい印象だった」と、好評価する患者様がいらっしゃるのに対して、「冷たい印象だった」「愛想がなくて感じ悪かった」と悪い評価をする患者様もおり、評価は二極化します。
患者様のことを1人の人間として見ていれば、患者様のことを考え、真剣な表情でリスクについてしっかり話すべきです

しかし、患者様を1人の人間として見ておらず、札束だと思っている医者は、真面目な表情でリスクをしっかり話すと、患者様が手術をしないで帰ってしまうことがあるので、終始笑顔で優しく話し、リスクについてもほとんど話さないことがあります。すると、その医者のカウンセリングを受けた患者様は、「愛想がよくて、優しくて感じのいい先生だった」と、その医者の手術を受けてしまうことがあります。
しかし、その場合は、術前には想像していない悪い仕上がり、不自然な仕上がりになるため、大変悲しい思いをすることになり、場合によっては取り返しのつかないことになってしまいます。

ヒトラーの言葉に以下のようなものがあります。
「大衆は理性で判断するよりも、感情や情緒で反応する」これは美容整形にも当てはまることです。

要するに、患者様のことを考え、真剣にリスクを説明したり、「やらないほうがいい」と真面目に説明してくれる医者よりも、笑顔で優しく、「大丈夫ですよ!」「ご安心ください!」「私にお任せください!」と言ってくれる医者に反応することがあるということです
患者様のことを真剣に考えてカウンセリングをすればするほど、患者様のそのカウンセリングに対する評価は、「真面目に話してくれて良かった」という評価と、「冷たい印象だった」という評価に二極化します。

しかし、それはしょうがないことです。

美容外科医は、患者様の健康な身体にメスを入れて、形を変えるという大仕事をするわけであり、その仕事の結果次第で、患者様の人生が大きく変わることもあります。大きな決断をし、その人の人生を預かる仕事をするときは、どうしてもいい評価と悪い評価に分かれます

総理大臣が安保法案を議決させることに対しても、「中国は南シナ海で違法に領土を拡大しようとしている。日本の領土にもどさくさに紛れて侵出してくるかもしれない。日本の領土を守るため、抑止力として戦争をしないため、平和のためにも安保法案は必要だ。」と現実的に物事を考え、冷静に判断する人がいれば、「戦争反対!」「徴兵制反対!」「私達の子供を戦争に行かせるな!」と、理想論を掲げ、法案に反対する人もおり、「このまま一気に9条も改正し、自衛隊の戦闘機を中国に攻め込ませて空母を大破しろ!グヒヒヒ!」と言う極右の人もいます。

美容外科医も、患者様の身体と人生を預かり、カウンセリングでは、患者にとっての大きな決断をすることになります。二重まぶた切開法にしても、一度手術してしまったら、完全に元に戻すことは絶対に不可能だし、修正して二重の幅を変えることに関しても、難しい手術になることが多く、場合によっては修正不可能になることもあります。
他院でいいかげんな手術を受けてしまった人には、おかしな二重、不自然な二重、似合わない二重になり、残りの人生が台無しになってしまった人もいます。二重まぶた切開法1つするだけでも、その患者様にとっては、人生における大きな決断をすることになるのです。

政治家になって、大きな決断をし、一部の人に反対されて叩かれるのが嫌なら、池上さんのように、何も知らない人達に政治や社会情勢のことを詳しく分かりやすく説明し、それに対する自分の意見や考えを述べることはせず、「皆さんで考えていく必要があります」で締めるジャーナリストになればいいと思います。
そうすれば、その人のことを叩く人はほとんどいなくなるし、多くの人から愛され、「池上さんが総理大臣になってくれればいいのに!」なんて言ってくれる人も出てきます(私自身も池上さん大好きだし、テレビ番組を観たり、本を読ませていただいており、尊敬しています)。

しかし、美容外科医は池上さんではないので、患者様の身体と人生を預かり、常に大きな決断をしなければなりません。そのため、100%全ての患者様から、「あの先生は明るくて優しかったし、丁寧で、凄くいいカウンセリングをしてくれた!」と好評価される医者は絶対にいません。
ちょっと話がずれてしまいましたが、私が言いたいのは、愛想がいいか悪いかで、安易に医者を判断しないほうがいいということです
美容外科医には、様々なタイプ、キャラクターの医者がおり、ただ怠慢で態度が悪く、愛想がないだけの医者もいます。本当は愛想が良くて、真面目で、患者様思いで、手術も上手いのに、できることできないこと、やらないほうがいいこと、リスク、副作用などを真面目に話したことにより、結果的に愛想がなく感じてしまう医者もいます。
患者様のことよりも、お金儲け第一に考え、患者様を人間としてではなく、札束だと思って見ているため、手術前のカウンセリングだけ愛想がいいだけの医者もいます。カウンセリングだけで患者様が医者のタイプ、キャラクターを見極めるのは難しいと思いますが、ここに書いてあることをしっかりと頭に入れてからカウンセリングに臨むと、少しの助けにはなると思います。

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