眼瞼下垂(デカ目整形)手術の術式について(高須幹弥の場合)

眼瞼下垂手術の術式(高須幹弥の場合)について解説させていただきます。

眼瞼下垂手術の術式について(高須幹弥の場合)

まぶたの断面の解剖

眼瞼下垂(デカ目整形)のデザインから完成まで

①デザイン

術前の状態。
挙筋腱膜を前転固定、短縮して、まぶたの開きを良くし、二重まぶた全切開法に準じて二重のラインを作る場合について解説します。
カウンセリングの際に診察室で決まった二重のラインでデザインします。
専用の油性デザインペンで、新しく作る二重のラインに沿ってデザインします。

②局所麻酔注射

デザインが済んだら局所麻酔注射をします。
デザインの前に麻酔クリームを塗っており、極細の注射針で注射するので、それほど痛みを感じません。
麻酔注射するのは、まぶたの表面の皮膚だけであり、まぶたの裏側には注射しません。

③皮膚切開

皮膚の切開。

デザインしたラインに沿ってメスで皮膚を切開します。
稀に必要に応じて皮膚を切除することがありますが、皮膚を切除することによって、腫れぼったさが目立ったり、傷跡に段差がついて目立ったり、キツい印象の目になることがあるので、あまり皮膚を切除することはありません。
また、皮膚を切除してしまうと、いつか二重の幅を狭く修正したくなったとき、修正が難しくなったり、不可能になる可能性が高くなります。

④必要に応じて眼瞼内脂肪やROOFを切除する

まぶたの脂肪が多く、腫れぼったい場合、必要に応じて眼窩内脂肪やROOFを切除します。

眼窩内脂肪の切除。

眼窩隔膜を切開して開けると、余分な眼窩内脂肪はある程度自然にモコモコ出てくることが多い。

ROOFの切除。

ROOFは眼窩内脂肪と違い、自然にモコモコ出てくることはないので、ハサミを奥に突っ込んで切除することになる。

⑤瞼板と挙筋腱膜を露出させ、挙筋短縮、前転の準備をする

瞼板、挙筋腱膜、上眼瞼挙筋を露出させる。
挙筋腱膜を引っ張り出し、瞼板に縫合固定する準備ができた。
過去に埋没法をうけており、糸が埋まっている場合は、この操作の辺りで埋没糸を除去することが多いです。

⑥挙筋腱膜を瞼板に前転し、縫合固定する

挙筋腱膜を引っ張り出し、瞼板に縫合固定する。
黒目の中央、黒目の内側、外側の計3ヶ所で固定することが多いです。
縫合固定する糸は、心臓外科手術などでよく使用されているポリプロピレン製の6-0プローリンで固定することが多いです。
プローリンは切れ味の良い丸針なので、瞼板や挙筋腱膜が裂けずに固定することができ、眼瞼下垂手術に最も適した縫合糸であるため、これを使用しています。
プローリンは非吸収糸であるため、溶けて無くなることはありませんが、まぶたの奥の固定であるため、将来糸が出てくるなどの心配はありません。
気分的や精神的な問題で吸収糸で縫合固定希望の患者様には、吸収糸であるPDS糸などで縫合固定させていただきます。
その場合、PDS糸は数ヶ月で吸収されてなくなりますが、その間に瞼板と挙筋腱膜が癒着するため、外れて戻るなどの心配はありません。

挙筋腱膜を瞼板に蝶々結びで仮固定し、患者様に目を開けていただき、開き具合がちょうど良ければそこで縫合固定します。

⑦重瞼ライン(二重のライン)作成のための内部処理

皮膚と挙筋腱膜の断端を縫合固定する

重瞼ラインを作製する際、切開線より睫毛側の眼輪筋を切除することはほとんどありません。 必要以上に眼輪筋を切除すると、目を閉じた状態や伏し目になったときの傷跡が食い込んだり、窪み易くなってしまうからです。
また、切開線より睫毛側の眼輪筋を切除すると、その部分の二重の幅が予定より狭くなってしまうこともあります。
睫毛側の眼輪筋を切除しなくても、正しい内部処理を行えば、二重のラインが外れてしまうことはありません。
睫毛側の皮膚→挙筋腱膜→眉毛側の皮膚の順番で針を通し、二重のラインを作成する皮膚縫合をします。

この内部処理操作で二重のラインが作成されます。
これは二重まぶた全切開法やミニ切開法のときに二重のラインを作る操作とほぼ同じです。

重瞼ライン作成のため、睫毛側の皮膚→挙筋腱膜→眉毛側の皮膚の順番で、極細のナイロン糸で皮膚縫合をする。
綺麗な二重のラインになるように、ほぼ等間隔で4箇所程度行う。
この縫合は中縫いではなく表縫い(外縫い)なので、約1週間後に抜糸し、糸が中に残ることはありません。
中縫いをして二重のラインを作る方法もありますが、非吸収糸の場合は異物が表層に残ることになるし、吸収糸の場合もしこりが残り、目を閉じたときにボコボコしたり、異物感が残るリスクがあるので、私に関しては中縫いは行いません。
中縫いをしなくても、正しいデザインで、正しい内部処理を行えば、自然な二重のラインが作れるし、二重のラインが外れて元に戻ることはありません。

⑧皮膚同士を丁寧に縫合して完成

最後に、重瞼ライン作成の皮膚縫合の間を丁寧に皮膚縫合して完成です。
この縫合は皮膚同士を縫合するだけです。
傷跡が綺麗になるように、極細のナイロン糸で丁寧に縫合します。
この縫合の糸も約1週間後に抜糸します。

目を開けると、術前に比べ、まぶたの開きが良くなっており、二重まぶたのラインも作製されています。

まぶたの断面の解剖

挙筋腱膜が短縮されたことにより、まぶたの開きが良くなって、尚且つ、二重のラインが作成されており、目を開けるとその位置の皮膚が折り畳まれ、二重になる。
約1週間後に抜糸になりますが、抜糸をしても、1週間の間に、二重のライン上の皮膚と挙筋腱膜が癒着しているため、二重のラインは残り続けます。

眼瞼下垂手術のデザインと仕上がりについて。

眼瞼下垂手術のデザインと仕上がりについて解説させていただきます。

眼瞼下垂手術のデザインと仕上がりについて。

眼瞼下垂手術は、本来、まぶたの開きが悪く、日常生活に不自由な人に対して行う手術です。
まぶたの開きがそれほど悪くない人に対しても眼瞼下垂手術を行うことはでき、その場合、更にまぶたの開きをよくすることができます。
ただし、まぶたの開きをよくし過ぎてしまうと、ビックリ目になったり、キツい目になったりすることがあります。
各々のケースにおいての、デザインと仕上がりについて解説します。

まぶたの開きが悪い人に対して手術する場合

コンタクトレンズ(特にハードコンタクト)の長期連用、アトピー性皮膚炎などで目をよく擦ること、老人性などの後天性の原因による腱膜性下垂、軽度の先天性下垂に対して行います。
まぶたの開きが改善することにより、不自由だった日常生活が快適になることが多いです。
また、眼精疲労、頭痛、肩凝り、腰痛などが改善することが多いです。

まぶたの開きが悪く、日常生活に支障を来している、病的な眼瞼下垂。

手術をするとまぶたが開きやすくなり、日常生活も楽になる。

症例のご紹介

開きに左右差がある眼瞼下垂を手術で修正した30代女性の症例

  • Before

    コンタクトレンズ長期装用による腱膜性眼瞼下垂の症例。
    特に右目の開きが悪い。
    両目共手術することになった。

  • After(4ヶ月後)

    まぶたの開きが改善し、左右差もほとんどなくなった。

眼瞼下垂(デカ目整形)

片目(通常の手術の場合) ¥385,000(税込)
両目(通常の手術の場合) ¥770,000(税込)
片目(筋膜移植の場合) ¥605,000(税込)
両目(筋膜移植の場合) ¥990,000(税込)

【全院】

症例のご紹介

眼瞼下垂(デカ目整形)

  • Before(メイクなし)

    老人性の眼瞼下垂。
    右目は黒目が3割くらいしか出ていない。
    あまりにも開きが悪いため、日常生活にもかなり不自由を来している。

  • After(メイクなし)(1ヶ月後)

    手術後、開きは改善した。

  • After(メイクあり)(1ヶ月後)

    手術後のメイクありの状態。

眼瞼下垂(デカ目整形)

片目(通常の手術の場合) ¥385,000(税込)
両目(通常の手術の場合) ¥770,000(税込)
片目(筋膜移植の場合) ¥605,000(税込)
両目(筋膜移植の場合) ¥990,000(税込)

【全院】

※施術後(After)のメイクあり写真について 

女性の目もとの施術はメイクをすることを前提に行うことが多くなっております。そのため、当院ではこれから施術を受けていただく方への参考として、メイクをしていない施術前後(Before/After)の写真のほか、 施術後(After)のメイクをしている写真も掲載しております。

病的な眼瞼下垂ではないが、眠たそうな目をしており、美容目的で目を大きくする場合

病的な眼瞼下垂ではないが、眠たそうな目をしており、美容目的で、目をパッチリ開けて、目を大きくしたい場合に行います。

病的な眼瞼下垂ではないが、眠たそうな目をしている。

眼瞼下垂手術をすると、まぶたの開きがよくなり、目が大きくなる。

症例のご紹介

眼瞼下垂(デカ目整形)

  • Before

    手術前。
    二重まぶたではある。
    病的に腱膜性眼瞼下垂を起こしているわけではない。
    先天性眼瞼下垂というわけでもない。
    たんなる眠たそうな目である。

  • After(メイクなし)

    手術後。
    黒目がほぼ9割近く露出するようになり、目が格段に大きくなった。

眼瞼下垂(デカ目整形)

片目(通常の手術の場合) ¥385,000(税込)
両目(通常の手術の場合) ¥770,000(税込)
片目(筋膜移植の場合) ¥605,000(税込)
両目(筋膜移植の場合) ¥990,000(税込)

【全院】

まぶたの開きが悪いわけではないが、美容目的で目を大きくするために行う場合

病的な眼瞼下垂でもなく、眼瞼挙筋の機能も悪くないが、美容目的でまぶたの開きをよくし、目をパッチリ大きくする場合に行います。

まぶたの開きは悪くない。

眼瞼下垂手術をすると、まぶたの開きが更によくなり、目が大きくなる。

症例のご紹介

眼瞼下垂手術で幅の広い平行型二重まぶたを作った症例

  • Before

    手術前。
    一重まぶたで、皮膚が被さっていることによりまぶたの開きが悪いように見えるが、挙筋機能自体は悪くない。

  • After

    患者様のご希望で、幅のある平行型二重も作って、眼瞼下垂手術を行った。
    黒目は約8割近く露出するようになった。

眼瞼下垂(デカ目整形)

片目(通常の手術の場合) ¥385,000(税込)
両目(通常の手術の場合) ¥770,000(税込)
片目(筋膜移植の場合) ¥605,000(税込)
両目(筋膜移植の場合) ¥990,000(税込)

【全院】

ただし、あまり大きく開けてしまうと、ビックリ目になったり、キツい目になってしまいます。
そのため、できる限り目を大きくしたいという人でも、せいぜい黒目の出る面積が8~9割くらいに抑えなければなりません。
仮に10割出してしまうと、普通に目を開けているときでも少し威圧感のある目になってしまうし、ちょっと目力を入れたり、眉を上げるだけでも、黒目の上の部分の白目が出て、上三白眼になってしまいます。

眼瞼下垂手術で、黒目が10割露出するようにしてしまうと、普通に目を開けた状態で10割露出する。
やや威圧感のあるキツい印象の目になってしまう。

ちょっと目力を入れたり、眉を上げるだけで、黒目の上の部分の白目が出て、上三白眼になってしまう。
かなり怖い目になってしまう。

また、患者様の中には、「普段から大きめのカラコンを着けてるので、カラコンを着けた状態で黒目が9割見えるようにしてください」とおっしゃる方がいらっしゃいますが、そのような目を手術で作ってしまったら、カラーコンタクトレンズを着けた状態はまだ良いのですが、外した状態では上三白眼になってしまいます。

カラコンを着けた状態で黒目が9割露出するように眼瞼下垂手術をしてしまうと、

カラコンを外して裸眼になると、当然、上三白眼になってしまう。
非常に怖い目になってしまう。

将来、ドライアイになってコンタクトレンズを着けることができなくなる可能性もあるし、カラコン自体がダサい時代が来るかもしれないし、老人になっても大きなカラコンしているのもおかしいし、そのような手術はご提案しないことが多いです。

つり目の人に対して、内側(目頭)のまぶたを上げる場合

内側(目頭側)のまぶたの開きが、外側(目尻側)に対して、あまりよくなく、つり目が強調されてしまっている人に行います。
内側を特に上げることによって、つり目が改善します。
他院の眼瞼下垂手術後の修正にもこの方法を行うことがあります。

内側(目頭側)のまぶたの開きが、外側(目尻側)に対してよくなく、つり目が強調されている場合。

特に内側の開きをよくし、つり目のキツい印象を改善することができる。

外側(目尻側)を上げてつり目にする場合

外側を中心にまぶたの開きをよくすると、つり目にすることができます。
内側の開きに対して外側の開きが悪い人に対して行うことが多いです。
他院の眼瞼下垂手術後の修正にもこの方法を行うことがあります。

内側の開きに対して外側の開きが悪い場合。

特に外側の開きをよくし、タレ目っぽい印象を改善したり、つり目っぽくすることができる。

症例のご紹介

眼瞼下垂手術で眠たそうなまぶたの開きを良くし、同時に一重を二重にした20代女性の症例写真の術前術後画像

  • Before

  • After(6ヶ月後)

⾼須 幹弥 医師

担当医からのコメント

⾼須 幹弥 医師

20代女性の患者様で、分厚くて眠たそうな細い目を気にされていました。
診察させていただいたところ、まぶたの皮膚が厚く、脂肪もたくさんついていました。
まぶたの開きが悪く、一重まぶたであるため、普通に目を開けた状態で黒目が3~4割程度しか出ておらず、余計に目が細く見えていました。
眼瞼下垂手術をして、まぶたの開きを良くし、同時に二重を作ることになりました。
二重まぶた全切開法に準じ、新しく作る二重のラインに沿って皮膚を切開し、上眼瞼挙筋の挙筋腱膜を瞼板に前転固定し、短縮しました。
開きすぎて、ビックリした目やキツい目にならないように、普通に目を開けた状態で、黒目が7~8割程度出るように調節しました。
二重の幅は、広くし過ぎると、二重のラインの下の皮膚が睫毛の生え際に被さり、その分まぶたの開きが悪くなってしまうため、目を開けた状態でわずかに二重の幅が見える程度の二重を作りました。
日本人特有の蒙古襞が平均的に張っており、広すぎない自然な幅の二重を作ったため、二重のラインが蒙古襞の上を乗り越えず、蒙古襞の中に入り込んだため、必然的に末広型の二重になりました。
目が窪まない程度に眼窩内脂肪とROOFを切除しました。
皮膚は切除しませんでした。
術後は、分厚かったまぶたが程よく薄くなって、まぶたの開きが良くなった上に、自然な二重まぶたになりました。

眼瞼下垂(デカ目整形)

片目(通常の手術の場合) ¥385,000(税込)
両目(通常の手術の場合) ¥770,000(税込)
片目(筋膜移植の場合) ¥605,000(税込)
両目(筋膜移植の場合) ¥990,000(税込)

【全院】

この記事の監修医情報
平成11年
  1. 藤田医科大学医学部卒業
平成11年
~平成13年
  1. 藤田医科大学麻酔救急科に勤務
  2. 麻酔科標榜医取得
平成13年
  1. 藤田医科大学大学院入学。
    形成外科入局。高須クリニック勤務
平成14年
  1. 群馬県立がんセンター頭頚部外科勤務
平成15年
  1. Ivo Pitanguy Institute Postgraduate Course (Brazil) 研修
平成17年
  1. 単一植毛手術の研究にて医学博士取得
平成19年
  1. 日本形成外科学会専門医取得
  2. 高須クリニック名古屋院院長

※施術方法や施術の流れに関しましては、各院・各医師により異なります。予めご了承ください。
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