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ヒアルロン酸が入っている鼻にプロテーゼを入れる場合、前もって溶かす必要はありますか?高須クリニック高須幹弥が動画で解説

ヒアルロン酸が入っている鼻にプロテーゼを入れる場合、前もってヒアルロン酸を溶かす必要はありますか? ブログ読者様からの質問に高須幹弥がお答えします。

公開日:2019・02・02出演:高須幹弥医師

読者様からのご質問:ヒアルロン酸注入後のプロテーゼ挿入時の対応

ブログの読者様から、鼻にヒアルロン酸が入っている状態でプロテーゼを入れる場合、事前にヒアルロン酸を溶かす必要があるのかというご質問をいただきました。

一般的な二つの方法

このケースでは、大きく分けて二通りの方法が考えられます。
一つ目は、事前にヒアルロニダーゼという薬剤を使用して、鼻に入っているヒアルロン酸を溶かしてからプロテーゼを挿入する方法です。
二つ目は、ヒアルロン酸をヒアルロニダーゼで溶かさずに、ヒアルロン酸が入ったままの状態でプロテーゼを挿入する方法です。

事前にヒアルロニダーゼで溶かす方法の詳細

事前にヒアルロニダーゼを使用する場合、まずヒアルロン酸が注入されている部位にヒアルロニダーゼを注入し、ヒアルロン酸を溶解します。ヒアルロニダーゼ自体は、比較的腫れにくい薬剤ですが、注射を行う以上、わずかな内出血や炎症による腫れが生じる可能性はあります。そのため、この方法を選択した場合、通常は1週間から2週間程度の期間を置いて腫れが引くのを待ち、その後改めて診察を行い、プロテーゼのデザインを決定し、手術へと進みます。

ヒアルロン酸を溶かさないでプロテーゼを挿入する方法の詳細

もう一つの方法として、ヒアルロン酸をヒアルロニダーゼで溶かさずに、ヒアルロン酸が入ったままプロテーゼを挿入するという選択肢があります。この場合、もし鼻に入っているヒアルロン酸の量が多いようであれば、プロテーゼを挿入した直後にヒアルロニダーゼを注入してヒアルロン酸を溶かすこともあります。

方法の使い分けの判断基準

これらの方法をどのように使い分けるかという点についてご説明します。
まず、ヒアルロン酸をヒアルロニダーゼで溶かすと、一時的に鼻が元の高さに戻り、低くなるため、その状態になることを避けたいという方には、ヒアルロン酸を溶かさずにプロテーゼを挿入する方法が適しています。
一方で、事前にヒアルロン酸を溶かしてからプロテーゼのデザインを行う場合、腫れが引くまでの1週間から2週間程度の期間が必要となります。この期間、鼻が元の低い状態になるため、これまでヒアルロン酸を注入していたことを周囲に知られたくないという方には、この点がデメリットとなります。
ヒアルロン酸を溶かさずにプロテーゼを挿入する場合、手術後に腫れる期間はあるものの、手術前に鼻が低い状態になる期間を避けることができます。
鼻に入っているヒアルロン酸の量については、医師が触診によってある程度把握することができます。また、患者様の元の鼻の高さも触診によって推測できます。
ただし、極端に大量のヒアルロン酸が注入されており、鼻の形が不自然になっているような場合には、プロテーゼの正確なデザインのために、事前にヒアルロン酸を溶かしてから手術を行う方が良いと判断されることもあります。このようなケースでは、一時的に鼻が低くなる期間が生じますが、より自然でバランスの取れた仕上がりを目指すためには必要な場合があります。

プロテーゼのデザインと仕上がりについて

ヒアルロン酸が入った状態でプロテーゼを挿入する場合でも、触診やコンピューターシミュレーションを用いて、ある程度のプロテーゼの高さや形状を予測することができます。多くの場合、この予測に基づいて手術を行うことで、概ね患者様の希望に近い仕上がりを得ることができます。
しかし、0.何ミリ単位での非常に細かな仕上がりにこだわる患者様の場合、ヒアルロン酸が入った状態での予測だけでは納得いただけないことがあります。そのような場合には、事前にヒアルロニダーゼでヒアルロン酸を完全に溶かし、約2週間後に改めてカウンセリングと診察を行い、ヒアルロン酸のない本来の鼻の高さでコンピューターシミュレーションを行い、プロテーゼのデザインを決定し、手術を行うという流れになります。この方法であれば、非常に細かい要望にも対応しやすく、患者様の納得のいく仕上がりを目指すことができます。
非常に仕上がりにこだわりをお持ちの方には、ヒアルロン酸が入った状態での大まかな予測ではなく、事前にヒアルロン酸を溶かして本来の鼻の状態を確認した上で、プロテーゼのデザインを決定することをお勧めします。

当院でのヒアルロニダーゼの使用について

当院では、プロテーゼ挿入手術を行うことを前提としてヒアルロニダーゼを使用する場合、その費用は無料としております。

まとめと当院での実績

ヒアルロン酸が入っている状態でプロテーゼを挿入する方法は、患者様の状態やご希望によって二通りから選択されます。特に細かい要望がない場合や、一時的に鼻が低くなる期間を避けたい場合は、ヒアルロン酸を溶かさずにプロテーゼを挿入することが可能です。
統計的に見ると、当院の患者様の場合、約9割の方がヒアルロン酸が入った状態でプロテーゼのデザイン、作成、手術を行っています。残りの約1割の方は、非常に細かい仕上がりにこだわりがあり、事前にヒアルロン酸を溶かして本来の鼻の状態での診察とプロテーゼのデザインを希望されます。
経験豊富な医師であれば、よほど大量のヒアルロン酸が注入されている場合を除き、触診によってヒアルロン酸の量を把握し、適切なプロテーゼのサイズや形状を判断することができます。そのため、特別なご希望がない限り、あえて事前にヒアルロン酸を溶かす必要はないことが多いです。

プロテーゼ挿入後のヒアルロニダーゼの使用

プロテーゼ挿入手術中に、もし鼻に比較的多くのヒアルロン酸が残っていると判断された場合には、手術直後にヒアルロニダーゼを注入して溶かすことがあります。手術中は麻酔が効いているため、痛みを感じることはありません。
ただし、ヒアルロン酸の量が少ない場合には、プロテーゼを挿入する際に自然に排出されることが多いため、あえてヒアルロニダーゼを使用しないこともあります。ヒアルロニダーゼの注射も、複数回針を刺すことになるため、わずかながら内出血のリスクや、ごく稀にアレルギー反応を引き起こす可能性があります。そのため、ヒアルロン酸の量が少ない場合には、これらのリスクを考慮して、あえてヒアルロニダーゼを使用しない判断をすることがあります。

結論

ご相談された方が、特に大量のヒアルロン酸が注入されているわけではなく、ある程度医師に任せていただけるのであれば、必ずしも事前にヒアルロニダーゼで溶かす必要はないと考えられます。もし、事前にヒアルロン酸を溶かして本来の鼻の状態での診察やコンピューターシミュレーションをご希望される場合は、その旨をお伝えいただければ対応させていただきます。
以上が、鼻にヒアルロン酸が入っている状態でのプロテーゼ挿入に関するご説明となります。ありがとうございました。

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