


【目、鼻】整形する順番、一度にやるべきか分けてやるべきかについて解説します【口、輪郭】
目と鼻を同時に成型する場合、順番はどうやって決めたらよいのか。また、同時に手術する方がいいのか、間隔を開けてやる方が良いのか。Instagramフォロワー様からの質問に高須幹弥がお答えします。
目次
整形手術の基本方針
まずはカウンセリングから

今日はインスタグラムのフォロワー様からいただいたご質問、「整形する場合、やる順番とかありますか?一度にやるのと分けてやるのではどちらが良いですか?」という内容にお答えします。
目、鼻、輪郭、唇など複数の手術を検討されている20代の方ですね。
まず、整形を考える上で一番最初に大事なのはカウンセリングです。
自分がやりたいと思っている手術が、本当に自分の希望通りにできるのか、どのパーツをどういう手術するとどうなるのか。そして、それに対して本人が本当にやりたいと思うのかどうか。これらをしっかり診察し、話し合って見極める必要があります。
何の手術をすべきなのかをまず頭に入れなければいけません。
ご自身が「この手術をすればこうなれる」と思っていても、実際には医学的に難しかったり、逆に必要のない手術だったりする可能性もありますからね。

同時手術か分割手術か
カウンセリングを経て、複数の手術をやると決まった場合、次に考えるのが「同時にやるか、分けてやるか」です。
これは本当にその人次第なんです。どちらが良いかは一概には言えません。
手術の組み合わせと注意点
同時手術のメリット・デメリット
ほとんどの手術は、実は問題なく同時に行うことが可能です。
もし、やると決まっている手術が複数あって、一度に費用を準備できる(場合によっては医療ローンなども含めて)のであれば、僕はまとめて一緒にやるのが良いのではないかと考えることが多いです。
その最大のメリットは、ダウンタイムを一度で済ませられることです。通院も一度でまとめられます。もし分けて手術をするとなると、その都度ダウンタイムが必要になりますし、お仕事などを休む必要も出てきます。通院回数も当然増えてしまいますよね。
基本的に、ほとんどの施術は、全部同時にやったとしても、間隔を開けて分けてやったとしても、最終的な仕上がりは同じです。ですから、特にこだわりがなければ、一度にやることを僕は基本的にオススメしています。
ただ、もちろん患者さんそれぞれの事情があります。予算的に一度には難しい、あるいは一度に顔が大きく変わるのが不安で、少しずつ様子を見ながら進めたい、という方もいらっしゃいます。そういった場合は、ご自身のペースに合わせて分けて手術していくのも全く問題ありません。
同時にできない組み合わせの例
ただし、注意点として、手術の組み合わせによっては物理的に同時にできないものもあります。
例えば、今回ご質問いただいた方のご希望にもある「グラマラスライン(タレ目形成)」と「涙袋へのヒアルロン酸注入」は、僕の場合は同日には行えません。
グラマラスラインは下まぶたのまつ毛の生え際を切開する手術なので、そこにヒアルロン酸を注入すると、切開部分から漏れてしまうリスクがあるからです。
最低でも1ヶ月、できれば半年以上は間隔を空けるのが望ましいでしょう。
一般的には、先にグラマラスラインの手術を行い、傷がしっかり治癒してからヒアルロン酸を注入する流れになります。
また、顔の骨切り手術、例えば「頬骨削り」や「鼻の骨切り」と、「鼻へのプロテーゼ挿入」も、僕は同時に行わないことが多いです。
骨を切った後は、その土台となる骨がしっかりと固まるのを待つ必要があります。
目安としては最低3ヶ月、できれば半年ほど空けてからプロテーゼを入れるのが安全です。骨が不安定な状態でプロテーゼを乗せると、うまく固定できなかったり、感染のリスクが高まったりする可能性があるからです。逆に、先にプロテーゼを入れてしまうと、骨切りの際にそれが邪魔になってしまうこともあります。
鼻の手術の中でも、例えば「鼻中隔延長」で鼻先を大きく出した後に「小鼻縮小」を行う、という考え方をする医師もいますが、これもケースバイケースです。軽い鼻尖形成と小鼻縮小、あるいはプロテーゼと鼻尖形成、小鼻縮小といった組み合わせであれば、僕は同時に行うことは全く問題ないと考えています。
分割手術する場合の考え方

順番を決める「3つの鉄則」
さて、では手術を分けて行うと決めた場合、どの順番で進めるのが良いのでしょうか。これにはいくつかの「鉄則」があると僕は考えています。
鉄則①:顔の一番悪いところから
僕が考える一番の鉄則は、「その人の顔の一番悪いところからやるべき」だということです。これが最も重要です。
鉄則②:コンプレックスが強いところから
次に考えられるのは、「その人のコンプレックスが特に強いところからやる」というアプローチです。
例えば、他人から鼻の形を指摘されて非常に傷つき、コンプレックスになっている場合、他の部分よりもまず鼻を何とかしたい、という強い希望があるかもしれません。
メンタル的な側面も考慮して、ご本人が最も気にしている部分から手をつける、という考え方です。
あるいは、特定の家族に似ているパーツが嫌で、それを見るたびに辛い思いをする、といった理由で優先順位を決めることもあります。
鉄則③:努力で改善できることは後回し
三つ目の鉄則は、「努力で改善できる可能性がある部分は後回しにする」ということです。
例えば、顔の脂肪が多くて悩んでいる方が、脂肪吸引と同時に鼻の手術も考えているとします。鼻の形は自力で変えることはほぼ不可能ですが、顔の脂肪はある程度ダイエットによって減らすことができます。であるならば、まずは努力ではどうにもならない鼻の手術を優先し、脂肪吸引は後回しにする、あるいはダイエットを試みてから検討する、という方が合理的かもしれません。
同様に、頬骨とエラが両方張っている場合、エラに関してはボトックス注射で筋肉の張りを抑えることで、ある程度すっきり見せられる可能性があります。一方で頬骨は骨そのものを削ったり切ったりしない限り小さくすることはできません。
もし両方が同じくらい気になるのであれば、まずはダウンタイムが少なく費用も抑えられるエラボトックスを試してみて、それでも気になる場合に頬骨の手術を考える、という進め方も有効です。
リスクとリターンのバランスを見て判断するわけですね。
効果的な整形の進め方

顔面偏差値を上げるための戦略
結局のところ、多くの方が整形手術を受けたいと思うのは、ご自身の「顔面偏差値」を上げたい、もっと可愛くなりたい、美しくなりたい、格好良くなりたい、若々しくなりたい、という願望があるからだと思います。
その目標を達成するために最も合理的で効率的、そしてコストパフォーマンスが良い方法は何か?
それを考える上で、やはり先ほどの鉄則①「その人の顔の一番悪いところからやる」というのが基本になります。
点数上昇が大きい手術を優先
顔のパーツの中で、一番点数が低い部分、つまり最も改善の余地がある部分に手をつけるべきです。さらに重要なのは、その手術を行うことによって、その部分の点数が「グンと上がる」ような手術を選ぶことです。
例えば、非常に重たい一重まぶたで、目が細く見えてしまう方がいるとします。
他のパーツ(小鼻、唇、エラなど)にも多少気になる点はあるけれど、明らかにその重たい一重が顔全体の印象を大きく左右している場合。
この方の目の点数が仮に100点満点中20点だったとしましょう。もし全切開法でぱっちりとした自然な二重を作り、同時にまぶたの余分な脂肪も取り除くことで、目の点数が90点にまで上がるとしたらどうでしょうか? 顔全体の平均点が大きく上がり、結果として顔面偏差値も向上するはずです。
ですから、単純に悪いところを直すだけでなく、「手術による点数の伸びしろが大きいところ」を優先的に選ぶのが賢明です。
二つの手術をするなら、一番悪いところと二番目に悪いところ、かつ点数の伸びしろが大きいところ、という順番になります。
もちろん、顔の中で一番気になっている部分だとしても、手術による改善効果が限定的な場合もあります。
例えば、鼻先の皮膚が非常に厚いタイプの団子鼻の場合、軟骨などを調整しても、分厚い皮膚の影響で見た目の変化がわずかになってしまうこともあります。
もし団子鼻の手術で点数が20点から35点にしかならないけれど、離れ目の改善(例えば目尻切開)で50点から90点になる見込みがあるなら、後者を優先した方が顔面偏差値を上げるという目的には合致するでしょう。
自分に合った正しいデザインの重要性
そして、どんな手術を選ぶにしても、最も大切なのは「その人の顔の土台に合った、正しいデザインで行う」ということです。これが大前提です。
よく「芸能人の〇〇さんみたいになりたい」というご希望を伺いますが、元の顔立ちとかけ離れたデザインを目指してしまうと、どうしても不自然で、その人に似合わない結果になってしまいがちです。
典型的な日本人の顔立ちなのに、無理に彫りの深い白人のような顔を目指す、といった場合も同様です。あくまで、ご自身の骨格やパーツのバランスに合った、自然で美しい仕上がりを目指すことが重要です。
最終的なアドバイス

自己満足整形より効果的な整形を
中には「自己満足整形」と呼ばれるものもあります。
これは、客観的に見ればほとんど気にならないような些細な点を、ご本人が非常に気にしていて、少し変えることで精神的な満足感を得る、というタイプの整形です。
もちろん、それによってご本人が幸せになれるなら良いのですが、もし限られた予算や時間の中で整形を考えるのであれば、そうした自己満足的な手術よりも、客観的に見て顔全体の印象を良くし、点数を上げる効果の高い手術を優先する方が、より満足度の高い結果につながるのではないかと思います。
改めてカウンセリングの重要性
繰り返しになりますが、まずは信頼できる医師のもとでカウンセリングを受け、ご自身が希望する手術が本当に必要なのか、それによってどの程度の変化が期待できるのかを、客観的な視点も交えてしっかりと見極めることがスタートラインです。
その上で、今回お話ししたような「手術を同時に行うか分けるか」「分けるならどの順番で行うか」といった点を検討し、ご自身にとって最適なプランを立てていくことが大切です。
今回の話が、皆さんが整形手術の順番や進め方を考える上での参考になれば幸いです。
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