教えて、幹弥先生!

美容整形の医者は、カウンセリングで患者に顔の欠点やコンプレックスをズバズバ指摘し、泣かせてしまったり、怒らせてしまうことはあるのか?

美容整形の医者は、カウンセリングで患者に顔の欠点やコンプレックスをズバズバ指摘し、泣かせてしまったり、怒らせてしまうことはあるのか?患者様からの質問に高須幹弥がお答えします。

公開日:2015・11・02出演:高須幹弥医師

20歳の女性の方から、以下のご質問をいただきました。

「小さい頃から自分の顔にコンプレックスがあり、ずっと整形したいと悩んでいました。先日、勇気を出して近所の美容整形クリニックへカウンセリングに行ったのですが、そこの先生から『鼻が団子鼻だ』『まぶたが分厚い』『エラが張っている』など、私が気にしていることをズバズバと指摘されてしまいました。大変ショックで思わず泣いてしまい、結局何もせずに帰ってきてしまいました。美容整形のカウンセリングとは、こんな風に人の気にしていることをズバズバと言うものなのでしょうか? もう少しオブラートに包んで優しく話してはもらえないのでしょうか。幹弥先生なら、もう少し優しくカウンセリングしてくれますか? 近々、幹弥先生のカウンセリングを受けて、できればその日のうちに手術を受けたいと考えています。」

今日は、この「美容整形のカウンセリングで医師が厳しい現実を伝える理由と、僕のカウンセリング方針」について、僕なりの考えを詳しくお話ししますね。

勇気を出したカウンセリングで傷ついてしまったことについて

まずは、ずっと悩んでいてやっとの思いで勇気を出してクリニックへ足を運んだのに、大変ショックで悲しい思いをされてしまいましたね。思わず泣き出してしまったとのこと、そのお気持ちはとてもよく分かりますよ。自分のコンプレックスを他人に、しかも初対面の医師にストレートに指摘されるのは、誰だって辛いものです。

ただ、美容外科の先生がなぜそのような言い方をしてしまうのか、その理由も少しだけお話しさせてくださいね。美容外科医は、患者様のお顔を拝見したとき、どうしても「医学的な視点での的確な診断」をしようとしてしまいます。美容整形においては、現在の状態を正確に把握し、問題点を洗い出すことが治療の第一歩になるからです。

たとえば「二重にしたい」というご相談だとしても、ただ線を引けばいいわけではありません。まぶたの皮膚が分厚いのか、脂肪が多くついているのか、一重まぶたの影響で目が細く見えているのか。そういった現在の解剖学的な状態を包み隠さずお伝えし、的確に診断して治療方針を立てる必要があるんですね。

分厚いまぶたの方には「まぶたの皮膚が少し厚めで、脂肪もついているね。だから、全切開法でしっかり切開して脂肪を取り除き、手間をかけてあげると、プリッと丸くて可愛い二重が作れるよ」と、具体的なアプローチをご提案しなければなりません。その過程で、どうしても「分厚い」「脂肪がついている」といった言葉が出てきてしまうことがあるんです。

僕(幹弥先生)のカウンセリング方針:「聞かれていないことは言わない」

では、すべての医師が患者様の気にしていることを根掘り葉掘りズバズバ言うのかというと、そうではありません。少なくとも僕自身は、「患者様から聞かれていない余計なことは絶対に言わない」ということを徹底しています。

たとえば、目元だけのご相談で来られた患者様がいらっしゃったとします。その際、仮にその方の小鼻が少し広がっていたり、顎が少し後退していたりしたとしても、僕は「君、小鼻も広がっているから一緒にやった方がいいよ」とか「顎を削って整えた方がいいよ」なんていうことは、自分からは絶対に言いません。

なぜなら、患者様が全く気にしていなかった部分をわざわざ指摘して、余計なコンプレックスを植え付けたり、傷つけたりしたくないからです。

もちろん、医師から全身をくまなくチェックされて「あ、私にはここも問題があったんだ。じゃあここも一緒にやろう」と喜んでくださる患者様も中にはいらっしゃるかもしれません。でも、ほとんどの方は「目の相談で来たのに、なんで関係ない鼻や顎のことまで言われないといけないの!」と不快に思ったり、怒ってしまったりしますよね。ですから、僕は患者様が望んでいない指摘はしないように心がけています。

「どこを直せばもっと可愛くなりますか?」と聞かれたら

ただし、例外もあります。それは、患者様ご自身から「私、何をしたらもっと可愛くなりますか?」「目以外にも、直した方がいいところはありますか?」と直接アドバイスを求められた場合です。

「何をすべきか?」と問われたならば、美容外科医としてプロの目線でお答えする義務があります。美容整形の基本というのは、その人のお顔の「欠点」や「バランスを崩している部分」を改善してあげることだからです。

ですから、おまかせでアドバイスを求められた場合には、お顔全体をしっかりと診察した上で、「鼻の根元が少し低いから、ここを少し高くすると立体感が出るね」「エラが少し張っているから、骨を削ったりボトックスを打つと輪郭がスッキリするよ」「顎が少し引っ込んでいるから、ヒアルロン酸やプロテーゼを入れてEラインを整えましょう」といったように、お顔の欠点や改善点を正直にご説明することになります。

もちろん、その際も「君、エラが張ってるから絶対削らなきゃダメだよ!」なんていう高圧的な言い方や、患者様を否定するような言葉遣いは絶対にしないように気をつけています。あくまで「普通に、冷静に、正確に」、客観的な事実として「ここをこうするともっと良くなりますよ」と優しくお伝えするようにしていますよ。

  • Before

  • After

あご形成(シリコンプロテーゼ)

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¥385,000(税込)

【銀座高須クリニック、横浜、名古屋、大阪】

エラボトックス(ボツリヌストキシン注射)

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1回 ¥165,000(税込)

【全院】

美容整形は「ハイリスク・ハイリターン」の医療行為です

僕が診察をしてご説明をすると、ほとんどの患者様は「なるほど、分かりました」と納得してくださいます。コンピューターを使ってシミュレーションを行い、術後にどう可愛くなるのかを視覚的にお見せすれば、大抵の方は前向きに理解してくれます。

それでも、100人に1人くらいは、自分の現状を直視することで泣いてしまったり、悲しんでしまったり、時には怒ってしまう方もいらっしゃるのが現実です。でも、ある程度厳しい現実をお伝えすることは、医療において避けられないことだと僕は思っています。

なぜなら、美容整形というのは、健康な体にメスを入れたり、注射針を刺したりして、体に「侵襲(ダメージ)」を加えて形を変えるという、極めてハイリスク・ハイリターンな医学だからです。

リスクを伴う医療行為を行う以上、ご自身のお顔の現状を正しく認識していただき、的確に診断し、その状態をありのままにお伝えすることは、医師としての絶対的な責任なんですね。

美容室やアパレル店と、美容外科の「決定的な違い」

よく考えてみてください。たとえば、美容室で髪を切ってもらうとき、エステでマッサージを受けるとき、あるいは服屋さんで新しい服を買うとき。そういう場所では、店員さんはお客さんの身体的な欠点をわざわざ指摘したりしませんよね。良いことばかり言って、気持ちよく過ごしてもらえればそれでいいからです。

美容師さんが髪を切る前に、「あなた、後頭部が絶壁だからボリューム出した方がいいよ」とか「君は顎が長くて面長だから、それを隠すために前髪作ろうか」とか「エラが張ってるからここまで髪伸ばしなよ」なんて言ったら、絶対に失礼ですし、お客さんは怒って二度と来てくれなくなります。服屋さんの店員だって「あなた足が短いのが欠点だから、それを隠すためにこのスカートにしましょう」なんて絶対に言いません。「すごくお似合いですよ、綺麗ですよ」と褒めてあげればいいんです。

しかし、美容整形は、美容室や服屋さんとは全くの「異次元の世界」なんです。

美容室なら、もし髪型が気に入らなくても、数ヶ月待てば髪はまた伸びて元通りになります。髪色が気に入らなければ、すぐに染め直すこともできます。服だって、気に入らなければ脱げばいいだけです。

でも、美容整形は違います。たとえば、全切開法で幅の広い二重をしっかりと作ってしまった後で、「やっぱり似合わないから元の狭い二重に戻して」と言われても、多少の修正はできても、完全に元通りにすることはできないことが多いのです。一度メスを入れて切ってしまった皮膚や組織は、入れ墨を入れるのと同じように、簡単にはリセットできません。

だからこそ、美容外科では「取り返しがつかなくなる前」に、的確に診断をして、治療方針を正確にお伝えし、慎重に進めていくことが何よりも大切なのです。

カウンセリングでお世辞を言わないことが、患者様を守る最大の誠意

僕は、カウンセリングでお話しする際、一切のお世辞を言わないように心がけています。正確に現状を伝え、正確に治療方針を決める。それが僕の信念です。

もし、カウンセリングで患者様のご機嫌をとるためにお世辞ばかり言って、「これをやったら絶対もっと可愛くなりますよ! これもやりましょう、あれもやりましょう!」と良いことばかり言ってその気にさせてしまったらどうなるでしょうか。

手術が終わった後に待っているのは、ごまかしのきかない「超現実的な結果」です。

美容整形の結果というのは極めてシビアで現実的です。おだてられて軽い気持ちでいくつも手術をしてしまい、あとで「こんなはずじゃなかった、おかしくなったから戻したい」と思っても、高いお金を払った上に、もう元の顔には戻せない…という悲劇が起こり得るのです。

だからこそ、美容外科医という職業は、サービス業のような接客とは切り離して考えなければなりません。

中には、美容室で髪を切ったり服を買ったりするのと同じような「軽いノリ」で美容外科に来られる方もいらっしゃいます。そういう方に現実的なお話をすると、ショックを受けて泣いてしまったり怒ってしまったりすることもあります。でも、それで手術をやめることになったとしても、結果的にはその方が100倍マシなんです。

軽いノリで乗せられて手術を受けてしまい、後で取り返しのつかない結果になって深く絶望してしまうくらいなら、カウンセリングの段階で厳しい現実を知り、手術を思いとどまった方が、患者様の人生にとってはるかに良いことだからです。言葉は悪いかもしれませんが、そういう方は「手術をしなくてよかった」のだと思います。

今回質問してくださった患者様。近々僕のカウンセリングを受けて、できればその日のうちに手術をしたいとのことですね。僕を信頼して頼ってくださり、本当にありがとうございます。

僕のカウンセリングでは、無理に傷つけるような余計な指摘はしませんが、お世辞を言って安易に手術をお勧めすることもありません。あなたのお顔の現状を正しく診察し、ご希望をしっかりとお聞きした上で、「本当に今、手術をすべきなのか」「どの治療がベストなのか」を、誠意を持って正確にお伝えしますね。その結果をふまえて、一緒に最善の道を決めていきましょう。お会いできるのを楽しみにしています。

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