
教えて、幹弥先生!
美容整形手術で死亡事故は何故起こる?脂肪吸引、豊胸、エラ顎骨切り、高須クリニック高須幹弥が動画で解説
脂肪吸引、豊胸、エラ顎骨切りなど美容整形手術で死亡事故は何故起こる? 30代女性ブログ読者様からの質問に高須幹弥がお答えします。
30代女性のブログ読者様より、以下のご質問をいただきました。
「私は脂肪吸引とバストの脂肪注入(豊胸手術)を受けることを考えている30代女性です。先日、どこかの美容外科の豊胸手術で死亡事故があったというニュースを見ました。過去にも脂肪吸引での死亡事故がありましたが、どういった原因でこのような死亡事故が起きてしまうのでしょうか?すごく不安で、手術に踏み切ることができずにいます。」
目次
今日は、この「美容外科の手術で起こりうる死亡事故の原因と安全性」について、僕なりの考えを詳しくお話ししますね。
美容外科の手術で死亡事故が起こりやすい3つの手術
つい先日報道された死亡事故については、はっきりとした原因や詳細がわからないため、適当なことは言えません。ですので、その件についてはノーコメントとさせていただきますね。今回は、「一般的に美容外科の手術で起こりうる死亡事故の原因」について詳しく解説していきます。
実は、美容整形の手術における死亡事故というのは、時々起こっているのが現実です。ニュースとして取り上げられるのはごく一部であって、実際には報道されている数の5倍から10倍くらいは起きているのではないかと僕は思っています。
中でも死亡事故が起こりやすいのが、「脂肪吸引」「顔面の骨切り手術」「豊胸手術」の3つです。 もちろん、高須クリニックでは死亡事故が起きたことは一度もありません。ただ、きちんとした技術と管理体制でやっていないと、これらの手術では重大な事故が起こり得るんです。

死亡事故の原因①:脂肪吸引による内臓損傷(腹膜炎)
脂肪吸引で死亡事故が起こる原因としてよくあるのが、お腹の脂肪吸引をする際に、カニューレ(吸引用の細い管)でお腹の中(内臓)を誤って刺してしまうというケースです。
本来、脂肪吸引は皮下脂肪だけを丁寧に吸い取る手術です。しかし、しっかりとした技術を持っていない未熟な医師がやると、勢い余って筋肉の層を突き破り、腸を刺してしまうことがあるんですね。 腸を刺してしまうと、腸の中の便がお腹の中に漏れ出してしまい、「腹膜炎」を引き起こします。
恐ろしいのは、刺してすぐに亡くなるわけではないという点です。手術直後はあまり痛みを訴えずにそのまま家に帰り、後から重篤な腹膜炎や敗血症、ショック状態に陥って亡くなってしまう、ということが実際に起こり得ます。
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Before
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After(6ヶ月後)
脂肪吸引
脂肪吸引
| 両ウエスト(側腹部) | ¥220,000~¥440,000(税込) |
|---|---|
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| 肩(両側) | ¥220,000~¥330,000(税込) |
| わき(両側) | ¥220,000~¥330,000(税込) |
【銀座高須クリニック、横浜、名古屋、大阪】
死亡事故の原因②:顔面の骨切り手術後の窒息
次に、エラ削りや顎先の骨削り、あるいは上顎・下顎の骨切り(セットバックなど)といった「顔面の骨切り手術」で起こりやすいのが、「窒息」による死亡事故です。
手術が終わった後、下顎から首の裏側にかけては大きく腫れます。そこに出血が加わるとさらにパンパンに腫れ上がり、気道(空気の通り道)が塞がれて息ができなくなってしまうんですね。 少し前に、韓国で日本の方が顔面の骨切り手術を受け、その後ホテルの中で亡くなったというニュースがありました。詳細こそ不明ですが、術後にホテルで窒息してしまった可能性や、軽度の窒息状態のところに睡眠薬をたくさん飲んでしまったことで呼吸が抑制され、結果として窒息してしまった可能性などが考えられます。
また、骨切り手術は全身麻酔で行うため、気管に管を入れて呼吸を管理します。手術後にその管を抜いた直後、急激に出血して腫れ上がり、その場で窒息してしまうケースもあります。万が一そうなっても、すぐに気管切開をして気道を確保できる技術と判断力があれば命を落とすことはありません。しかし、その対応ができない医師だと、そのまま亡くなってしまう恐れがあるんです。
死亡事故の原因③:硬膜外麻酔による呼吸抑制
脂肪吸引や豊胸手術など、全般的に多いのが「硬膜外麻酔」の事故です。
硬膜外麻酔は、背中から管を刺して部分的に麻酔を効かせる方法です。しかし、この麻酔が効きすぎてしまうと、呼吸が抑制されて息ができなくなり、死に至ることがあります。針を刺す場所を誤り、硬膜外ではなく髄腔内(脊髄の近く)に麻酔液を入れてしまうと、効きすぎてしまって同じく呼吸が止まる原因になります。
本来、硬膜外麻酔というのは麻酔のプロが行うべきものです。一番危険なのは、普通の美容外科医が一人で「麻酔の管理」と「手術」を両方同時にやろうとすることです。手術に集中しなければならない状況で、麻酔の管理まで完璧に行うのは難しく、手術に気を取られている間に患者さんの呼吸が止まっていた……という事故が非常に多いんですね。
だからこそ、僕のところでは硬膜外麻酔はもうほとんどやっていません。全身麻酔が必要な手術では、必ず麻酔専門の医師を呼んで全身麻酔を管理してもらい、僕ら美容外科医は手術だけに専念するという分業体制をとっています。麻酔科医を呼ぶコストをケチって自分一人でやろうとするから、事故が起こってしまうんです。
死亡事故の原因④:局所麻酔薬(リドカイン)の中毒
豊胸にしても脂肪吸引や脂肪注入にしても、局所麻酔の量を多く入れすぎたことによる死亡事故もあります。
通常は「リドカイン」というお薬を使いますが、この量が多すぎたり、スタッフが麻酔液を作る段階で分量を間違えてしまったりすると、リドカイン中毒を引き起こします。中毒になると痙攣を起こし、呼吸が止まってそのまま亡くなってしまう危険性があります。これも、きちんとした量の確認と管理を行っていれば絶対に防げる事故です。
死亡事故の原因⑤:静脈血栓による肺塞栓症
長時間の手術で気をつけなければならないのが、「深部静脈血栓」からの肺塞栓症です。
手術中に長時間ベッドに横になったまま足を動かさないと、足の血流が悪くなり、血の塊(血栓)ができてしまうことがあります。手術が終わって起き上がり、体を動かした瞬間にその血栓が血流に乗って肺まで飛んでいき、肺の血管を詰まらせてしまうんです。 飛行機などで起こる「エコノミークラス症候群」と同じ現象ですね。特に、肥満体型の患者さんや足の血流が悪い患者さんに、長時間の手術を行う場合は起こり得るため、細心の注意が必要です。

事故を未然に防ぐための徹底した管理体制
ここまでいくつか死亡事故の原因をお話ししましたが、どの原因も「しっかりとした管理体制」と「確かな技術」があれば起こり得ないことです。
美容外科の手術において、死亡事故は「絶対に起きてはいけないこと」です。だからこそ、カウンセリングで「こういう死亡事故って起きるんですか?」と不安そうに聞かれる患者さんには、僕は「絶対にないです。ご安心ください」と断言しています。
専門のプロである麻酔科医を呼んで手術に専念する体制をとる、リスクのある硬膜外麻酔はやらない、局所麻酔の量を厳重にチェックする、出血させない丁寧な手術を心がける、そもそもリスクが高すぎる骨切り手術は最初からやらない……。これらを徹底していれば、まず事故は起きません。
たまに「当院は死亡事故ゼロです」と広告で自信満々に謳っているクリニックもありますが、僕からすると「美容整形手術で死亡事故が起きないなんて当たり前のこと」なので、わざわざ自慢げに書くことでもないと思っています。命に関わることですから、細心の注意をして当たり前なんですよ。
ニュースによる不安と、僕から患者様へのお約束
ニュースで豊胸や脂肪注入の事故が報道されると、どうしても風評被害が広がって、今回ご質問いただいたように皆様不安になってしまうんですよね。豊胸手術を予定していたけれど、「やっぱり怖くなったからやめようかな」と立ち止まってしまうお気持ち、本当によくわかります。
美容外科の業界では、何かの手術で事故のニュースが出ると、それから1〜2ヶ月くらいはその施術の予約だけがパタッと減ることがよくあります。過去にも、ヒアルロン酸注入によるトラブルが報道された直後は予約が少し減りました。 でも、「人の噂も七十五日」ということわざがあるように、大体75日くらい経つと不安が落ち着き、また今まで通りに予約が戻ってくる、ということを繰り返しているんです。
皆様が一時的に不安になるのは当然の心理です。ですが、僕たちは事故が絶対に起きないように、最善の注意を払って万全の体制で診療にあたっていますので、どうか安心してくださいね。不安なことがあれば、いつでもカウンセリングでご相談ください。
脂肪吸引
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