教えて、幹弥先生!

整形依存症と身体醜形恐怖症について解説 整形依存症と身体醜形恐怖症は同じなのか?違うのか?

整形依存症と身体醜形恐怖症は同じなのか?違うのか?整形依存症の人が来たら、手術を勧めるのか?断るのか?整形依存症になる原因は?芸能人は整形依存症が多いのか?整形依存症と身体醜形恐怖症について、高須幹弥がお答えします。

公開日:2015・10・22出演:高須幹弥医師
整形依存症と身体醜形恐怖症について解説 整形依存症と身体醜形恐怖症は同じなのか?違うのか?

A-本日は、28歳女性の方からのご質問です。私は高須クリニックさんではないクリニックで今までに、二重まぶた切開法、眼瞼下垂手術、目頭切開、目尻切開、垂れ目形成、鼻プロテーゼ、鼻中隔延長、鼻尖縮小、小鼻縮小、頬骨切り/削り、エラ削り、スレッドリフト、豊胸、脂肪吸引などの手術を受けています。二重切開に関しては4回。目頭に関しては修正を含めて5回。鼻のプロテーゼは3回やり直しをしております。

よく友人には「整形依存症なんじゃないの?」と言われます。私は整形依存症なんでしょうか?どういう人が整形依存症なんですか?何回以上整形したら整形依存症とかあるのでしょうか?幹弥先生はこんな私でも手術をしていただけますか?先生のカウンセリングを受ければ、どこをいじったらもっと可愛くなれるかを教えてくださいますか?あと醜形恐怖症と整形依存症は何が違うんですか?こんな私ですがよろしくお願いします。とのことです。

幹弥先生はい。分かりました。いろいろたくさん手術してるわけですね。かなりの数、手術してますね。手術の種類だけでも20種類ぐらいあったと思うんで、相当な回数美容整形クリニックに通って、たくさんお金を払って手術を受けてることになりますね。実際にカウンセリングして診察しないと分からないんだけれど、話だけ聞いてるとかなり醜形恐怖症じゃなくて整形依存症じゃないかなって思いますね。

整形依存症の定義とか診断基準とか、何回以上手術した人が整形依存症っていう基準はないんですよね。ないので大体これぐらいのレベルだったら整形依存症なんじゃないかなって、自分は患者さんとカウンセリングしてて思うことはありますね。やっぱり診断基準があるわけじゃないから。

例えば同じような病気だったらアルコール依存症とか、ギャンブル依存症とか、いろんな依存症あるよね。でもギャンブル依存症でも、月にいくら以上使うとギャンブル依存症とかそういう定義はないでしょ。アルコール依存症も、毎日ビールを飲んでても依存症って言えるか分かんないし、そんなことで美容整形に関してもそうなんだけど、整形依存症っぽい人も、すごく強度の依存症の人もいれば軽い依存症の人もいるよね。

あと、醜形恐怖症と何が違うかっていう質問があったけれど、大体、醜形恐怖症と整形依存症は、ほぼイコールですね。整形依存症の人は、ほぼ全員醜形恐怖症ですね。醜形恐怖症というのは、必要以上に自分の顔とか体の部分を気にする人ですね。自分は顔がゆがんでるんじゃないかとか、自分はすごい不細工なんじゃないかって、必要以上に思い込んで、恐怖を感じてしまってる人ですね。

醜形恐怖症というものはそういう病気ですからね。必要以上に自分は醜いと思い込む人。醜形恐怖症の人が美容整形に通い始めると整形に依存しちゃって、整形依存症になるっていうケースが多いですね。

A-つながってるということですか。

幹弥先生そうですね。大体、醜形恐怖症の人がいったん美容整形のクリニックに足を運ぶと、そっから整形依存症になってしまうってことは多いですね。話聞くと目頭切開だけでも5回やっていますよね、修正も含めて。二重も何回か、鼻も何回かを。

A-二重は4回です。

幹弥先生鼻のプロテーゼも入れ替えとかやったんだろうね、3回だったら。一つのパーツにだけでもかなり執着してることになるよね。自分の患者さんでもいるんだけど、例えば目頭切開をしたと。もともと目が離れているから、内側に広げてバランスがよくなったんだけど、今度はまた何ヶ月かして来て、やっぱりもうちょっと戻したいと、もうあと1ミリずつ蒙古ひだ形成戻してって言って、やっぱりちょっと幼い感じにしたいから目を離したいって言って。

で修正して、また何ヶ月かしてまた来てやっぱり後もう1.5ミリ切りたいと。もうちょっと目を大きくしたいから。でまた修正して、でまた数ヶ月来てやっぱりもうちょっと戻したいと。何回も何回も行ったり来たりする人っているんだよね。二重に関しても、最初これぐらいのナチュラルな幅でってやって、それに見慣れてくると物足りなくなって、もうちょっと幅広げてくださいって来て、また見慣れるともっと幅広げてくださいって来る方はいますね。

整形依存症の人の特徴って、もちろん醜形恐怖症っていう根本的な原因があるんだけれど、あとは現実逃避している人も多いんですよね。例えば、人間関係がうまくいかない、仕事がうまくいかない、恋人ができない、うまくいかないっていうのも全部自分の顔のせいにして、顔が悪いからうまくいかないんだと思って整形に走っちゃう人もいるし、いろんなタイプの人がいますね。

あとは、絶世の美女になりたいっていう人も多いですね。例えば例を挙げると、沢尻エリカさんとか、佐々木希さんとか、白石麻衣さんとか、北川景子さんって、誰がみてもすごく整って美人の顔ってあるじゃない。美容整形すれば自分もあれぐらいのレベルになれるって思って、整形を繰り返している人も多いですね。

でも実際に、元の顔が結構いけてる顔だったらちょっといじれば絶世の美女になる人ってたまにいるんだけど、平均レベルの顔とか平均よりちょっと下のレベルだったら、結構な美人まではもってけるんだけど絶世の美女ってほどはいかないことが多いですね。美容整形もやれることが限界があるから。

絶世の美女ってね、奇跡的にパーツの位置関係がよかったりバランスがよかったりするっていうことが多くて、元が小顔で輪郭がよくて、パーツの位置関係、目と鼻と口の位置関係も絶妙に奇跡的なバランスで生まれてきた人が多いから、その奇跡を美容整形だけでつくるっていうことはできないことがありますね。

例えば、目が細くて一重まぶたからパッチリ広げることは簡単だし、やった分だけかわいくなるし、鼻がすごく低くて小鼻が広がってるなら小鼻縮小とプロテーゼで鼻を整えればやる前より美人にはなるんだけど、いくら頑張っても絶世の美女まではもってけないってことはあるんだけど、絶世までいこうとして頑張り続けて整形しちゃう人は多いですよね。

結局ね、僕一番大事なのはちゃんとした医者にかかって適切な診断を受けて、適切な治療を受けるってことが大事ですね。美容整形の話ね、精神科じゃなくて。整形依存症の人の特徴って例えば僕のところにかかってきてこれ以上やっても変わんないし、傷が増えるだけだし、よくならないからもうやめたほうがいいよと僕がドクターストップをかけちゃうとよその美容整形に行って来ちゃうんだよね。

美容整形ってお金もうけを目的にやっている人が多いから整形依存症って分かってて、これやってもかわいくならないって分かってても手術しちゃう医者っているんだよね。そういう人にかかっちゃうとまたおかしくなっちゃって、また戻ってきて修正して、いろんなクリニック行ったり来たりしてやっちゃうっていう人が多いから。

A-繰り返しということですね。

幹弥先生そうそう。実際僕の患者さんでも整形依存症の人っていて、何回も僕のところ通ってくれる人いるんだけど、僕はなるべく必要じゃない、なるべくっていうか絶対なんだけど、必要じゃない治療は勧めないようにしてますね。これをやれば必ずよくなるだろうっていうものは勧めることはありますね。例えば目もやって鼻もやって口もやって輪郭もやって、先生、次何やればいいですか?もっと私かわいくなりたいんですって言って、もうやるところがなければもう手術する必要ないですよ、というのははっきり言いますね。

それでも何か美容整形したかったら、エイジングケアしたほうがいいですよ、と。今20代30代で若くても、必ず年とれば顔はたるんでくるし、しわも増えてくるから、吸収糸を使った頬のたるみの治療とかイタリアンリフトファイン吸収糸を使った肌のハリを出す治療とかね、老化予防の土台をつくったりとか、ヒアルロン酸注射、ウルセラシステム焦点式(ハイフ)超音波システムとかやってったほうがいいよって、そっちのほうを勧める部分が多いですね。

あとはね、整形依存症の人で最近多いタイプは、ヒアルロン酸を何回も何回も打って、顔がパンパンになっている人って結構多いんですよね。鼻でも唇でもなみだ袋でも。

例えば、なみだ袋ヒアルロン酸入れて、自然につくって気に入るんですよ、大体みんな僕がやると。でもね、しばらくして見慣れてくると物足りなくなってくるんだよね。うちのヒアルロン酸のなみだ袋って結構長く持つから、1年2年たってもほとんど残ってるぐらいだからね。

1年後に来て、先生なくなっちゃったから追加してくださいって来るんだけど、実際見てみるとほとんど残ってるんだよね。ここ残ってるよ、まだやんなくていいんじゃないって言っても、でも物足りないからやってくださいって言って。鏡見せながらこうやって追加してこれぐらいでいいかな、もっとやってくださいって、もう不自然なくらいパンパンにしちゃって、ありがとうございますって言って、ちょっとやりすぎじゃないかなって僕思ってたんだけど。

でまた何ヶ月かすると来て、また追加してください。ほとんど残っているのにまた追加してくださいってね。やるんだけど。それはね、客観的に見て入れすぎで不自然でも、やってる本人からするともう見慣れちゃって物足りなくなるっていうことはあるね。

鼻も一緒で、どんどん、どんどん入れて、すごいパンパンになって横から見ると眉間から鼻孔鼻先まで、全く同じ高さでウルトラマンみたいなってる人がいるんだけど、それでももっと追加してください、物足りないから。唇でもパンパンに膨らんでも、もっとやってください。そういう人もいるんだよね。

結局不自然なものでも、毎日見てて見慣れてくると、自然に思えてくるんだよね。そういう人なんかは僕も、もうやりすぎだからやらないほうがいいよって、なるべく言うようにはしてますけれどね。

A-それはちょっと感覚が麻痺してきてるっていうこともあるんですか。

幹弥先生そう、感覚が麻痺するんですよ。不自然なものでも見慣れてくると自然に感じちゃうんだよね。自然だと思ってるのはその人だけであって、その人の顔を見てる他の人たちはみんなその人の顔を見て不自然だって思ってるから、それをなるべく教えてあげるようにはしてるんですけどね。

結局、整形依存症の定義とかはないので、ちょっとこの人やりすぎかなって思ったらその人は整形依存症なんでしょうね。どうしても自分が整形依存症かどうか知りたかったら、僕のカウンセリングを受けてくれればはっきり言いますんで、あなた重症の整形依存症ですよっていうこともあれば、ちょっと整形依存症の入口に入りかけてるから、気を付けたほうがいいねって。そういうことは言うことはできますんでね。

例えばマイケル・ジャクソンなんかも、整形依存症って言われてたんだけれど、あの人の場合は幼少期に父親からお前の顔は不細工だ不細工だって言われ続けてそれがトラウマなっちゃって、鼻の整形補修するようになっちゃっていうのはあるよね。どんだけいじって形が整っても、まだまだこれは不細工だ。もっと手術してもっと手術して、どんどん変形しておかしくなっちゃうのがあるんですよ。

確かに、デビューしたばっかのマイケル、昔のマイケル、整形する前のマイケルだとね、小鼻が広がって黒人特有のつぶれた鼻をしてるんだけど、スリラーぐらいのときに見るとね、結構いい形になってるんだよね。それから何年もたつとどんどん整形繰り返して、色白になって黒い髪をこうやって伸ばして。何をしてんのか分かんないけど、鼻筋をすごいピンチされてつまんだような感じ、上に上がって小鼻もほとんどちっちゃくなっておかしくなっちゃって。それでも整形を繰り返したわけであって。

あれも本当はね、担当の医者がね、もう整形しちゃ駄目だよって断らなきゃいけないんだけど、断れない理由があったんだろうね。強い圧力が加わったとか、ものすごい大金を積まれたとかあったんだと思うけど、そこは担当医が断らないといけない。スリラーぐらいのときに断らないといけなかったっていうのは思いますけどね。

質問はそんなところでしたっけね。その患者さんに関しては、一回僕のカウンセリング受けてもらってもいいと思いますね。整形依存症かどうかっていうのはちゃんとお伝えするし、その人の顔でまだここを整形すればもっとかわいくなるんじゃないかっていうパーツがあれば勧めるし、やる必要がなければ勧めないし、その人の顔に欠点があれば欠点を治す必要がありますんで。欠点がなくてやり尽くしてたら、もう何も勧めないこともあるし、エイジングケアを勧めることもありますね。一回来ていただくのもいいと思います。

A-分かりました。先生の診断を信じて、むちゃな手術をしないことが大切ですね。

幹弥先生その通りです。ありがとうございます。

A-幹弥先生、本日もありがとうございました。

幹弥先生はい、ありがとうございました。

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