教えて、幹弥先生!

美容整形の医者は、患者が希望すれは必要のない手術でもやる? カウンセリングが大事?

美容整形の医者は、患者が希望すれは必要のない手術でもやる?カウンセリングが大事?患者様からの質問に高須幹弥がお答えします。

公開日:2015・11・05出演:高須幹弥医師

33歳女性の方から、以下のご質問をいただきました。

「カウンセリングの際、患者さんが希望する手術に対して『この手術は必要ないな』と思うことはありますか? また、もし幹弥先生が必要ないと思った手術でも、患者さんが強く希望した場合には手術を行うことはあるのでしょうか? 幹弥先生の手術に対するご意見や考え方を聞きたいです。」

今日は、この「患者さんが希望する手術の必要性と、僕の手術に対する考え方」について、僕なりの考えを詳しくお話ししますね。

美容整形における「2つの目的」と必要性の違い

結論から言ってしまうと、カウンセリングをしていて「この手術は必要ないな」と思うことは、正直に言うとあります。

これまでにも何度かお話ししているかもしれませんが、美容整形というものは、大きく分けて2つの種類に分類されるんですね。

まず1つ目は、お顔のコンプレックスや欠点を美しく整えたり、年齢とともにたるんでしまったお顔を引き締めて若返らせたりする手術です。

たとえば、一重まぶたで目が細くて悩んでいる方が、綺麗な二重にして目をくりっと丸く大きくしたり、極端に低い鼻にヒアルロン酸やプロテーゼを入れてバランスを良くしたりするようなケースですね。これは、美容医学的な観点から見ても、マイナスをカバーするための「必要な手術」と言えます。

そしてもう1つは、お顔の欠点とは関係なく、患者さんご自身の「自己満足」のために形を変える手術です。

元々がすごく可愛らしくて整ったお顔をしているのに、「もっと思いっきり鼻を高くしたい!」とご要望される方や、すでに綺麗な末広型の二重なのに、「どうしても思いっきり幅の広い平行型二重にしたい!」と希望される方などがこれに当てはまります。

後者のような、患者さんの自己満足のために形を変える手術というのは、美容医学的に見れば、本当は「必要ではない」んですよね。

ただ、患者さんご自身にとっては「どうしてもやりたい」「そうなりたい」という強いお気持ちがあるわけです。ですから、医学的な必要性はなくても、患者さんの心にとっては「必要がある」とも言えるんです。

ここの線引きというのは、非常に難しいところですね。

  • Before

  • After(6ヶ月後の目を開けた状態)

二重まぶた・全切開法

二重まぶた・全切開法

片目¥148,500(税込)
両目¥275,000(税込)
片目(高須幹弥医師が担当)¥192,500(税込)
両目(高須幹弥医師が担当)¥385,000(税込)
脂肪切除をする場合や埋没法の糸を抜去する場合の費用も含まれております。

【全院】

美的感覚は人それぞれ。「必要ない」と思ってもお引き受けする理由

結局のところ、美的感覚や好みというのは、人によって本当に様々なんですよ。

たとえば二重の幅にしても、僕から見て「この人にはこのぐらいの自然な狭い二重が一番似合っているな」と思って作ってあげて、すごく喜んでくださる方もいれば、「絶対に幅広の二重じゃないと綺麗だと思えない」「末広型よりも平行型の方が絶対にいい!」と信じている方もいらっしゃるわけです。

どちらが良いかなんて、本当に一概には言えないんですよね。それぞれの方の「好み」が一番の基準になりますから。

中には、大好きな芸能人がいて、「なるべくその芸能人の顔に近づきたい!」と強く願う方もいらっしゃいます。

元の顔がすでにすごく可愛いのに、憧れの芸能人(たとえば浜崎あゆみさんなど)に近づくために、二重の幅をしっかりと広げたり、目頭を思いっきり切開したり、鼻筋を限界まで通して、鼻っ柱を下に下げて下向きの矢印のような鼻にしたい、と希望される方もいるんです。

ですから、僕が心の中で「この子は今のままでも十分可愛いから、わざわざ手術をやる必要はないんじゃないかな…」と思ったとしても、患者さんが強く希望されれば、手術を行うことはよくあります。

もちろん、カウンセリングの中でポロッと「別に今のままでも十分だし、やる必要ないんじゃない?」とお伝えすることはありますよ。それでも、やっぱり患者さんが「どうしてもやりたい!」と仰るなら、そのお気持ちに寄り添って手術をさせていただいています。

将来のリスクを回避!絶対にお断りする「危険な手術」の基準

ただし、なんでもかんでも希望通りに手術をするわけではありません。僕の中にも、絶対に譲れないルールがあります。

それは、患者さんのお顔の構造や皮膚に「無理がかかる手術」は絶対にやらないということです。

たとえば、「極端に鼻先を下に下げたい!」というご希望があったとします。

その希望を叶えるために、自家軟骨を大量に移植したり、鼻中隔延長で無理に極端に下げすぎたりすると、どうなると思いますか?

鼻先の皮膚にものすごい負担がかかってしまって、将来的に軟骨の輪郭がボコッと不自然に浮き出てしまったり、皮膚の圧力に負けて中に入れた軟骨が曲がってしまい、鼻全体が曲がってしまうといった恐ろしいリスクがあるんです。

他にも、皮膚が薄い方に極端に高いシリコンプロテーゼを入れてしまうと、年齢を重ねて皮膚がさらに薄くなった時に、穴が開いてプロテーゼが飛び出してしまう…なんてことも、可能性としてはゼロではありません。もし穴が開いてしまったら、そこに傷跡という一生の後遺症が残ってしまいますからね。

そういった、将来的に確実に不都合や後遺症が起きてしまうような危険な手術は、いくら患者さんが希望されても絶対にお勧めしませんし、お断りするようにしています。

あくまで、安全性が確保できる範囲内でご希望を叶える、というのが美容外科医としての僕の責任だと思っています。

えくぼ形成に要注意?デザインがもたらす落とし穴

「必要ないのでは?」と思うことが多い例として、もう一つよくあるのが「えくぼを作りたい」というご希望ですね。

大抵の場合、えくぼを作りたいという患者さんは、えくぼがある可愛い芸能人(島崎遥香さんや大島優子さんなど)に憧れていらっしゃいます。

でもね、ああいう方達というのは、「元の顔がそもそも可愛いから、えくぼがあることで余計にそれがチャームポイントになって可愛く見えている」だけなんですよ。極端な話、あの方たちはえくぼがなくても絶対に可愛いんです。

それなのに、「えくぼさえ作れば私も可愛くなれる!」と間違って思い込んでしまって手術を希望される方が結構いらっしゃいます。

もちろん、元の顔が可愛い子がえくぼを作って、それが新しいチャームポイントになることもあり得ます。

でも、言葉は少し悪いですが、元の顔立ちのバランスが整っていない方がえくぼを作ると、かえって不自然さが目立ってしまうことがあるんです。頬に不自然なくぼみができることで、逆に老けた印象になってしまったり、シワのように見えてしまったりして、マイナスに働いてしまうケースが少なくありません。

童顔で若々しいお顔立ちの方なら可愛く仕上がることが多いですが、少し大人びたお顔の方や、年齢を重ねた方がやると、本当にシワにしか見えなくなってしまうんですね。

実際、僕もえくぼの手術を行うことはありますが、大体半分くらいの方は、後になって「やっぱり自分には合っていなかったから、元に戻してください」と戻ってこられるんです。

ですから、えくぼを作りたいと相談された時は、「本当にあなたのお顔に似合うかどうか、もうちょっとよく考えてみたらどうかな?」とアドバイスすることはよくありますね。

デザインの主導権は患者さんに。僕が大切にしていること

ここまで色々とお話ししてきましたが、やっぱり美的感覚や好みというのは本当に人それぞれ違います。

ですから、最終的な手術のデザインの主導権というのは、本当は患者さんにあると僕は思っています。

プロである僕の本音を言えば、全て僕に任せていただいて、その方の元の顔立ちに応じて「一番自然で、一番似合うパーツ」を作ってあげたい、という気持ちは強くあります。

でも、僕が「これが一番自然で綺麗だよ」と提案しても、「いや、私はこうじゃなきゃ嫌です!もっと不自然でもいいから幅広平行型にしてください!」「もっと極端に鼻を高くしてください!」と仰る方も当然いらっしゃいます。

そういう時は、しっかりシミュレーションを行い、「じゃあこんな感じにしてみようか」と、お互いに意見をすり合わせながら、妥協点を見つけてデザインをしていくことになります。

これって、他のことに例えると分かりやすいかもしれません。

世の中には、背中や肩に蝶々のタトゥーを入れている方や、顔中にピアスを開けている方がいますよね。

世の中の9割くらいの人は「ちょっとやりすぎじゃないかな」「おかしいな」と思うかもしれませんが、ご本人や残りの1割の人たちは「これが最高にイケてる!」と信じてやっているわけです。

美容整形もそれと全く同じなんですね。

世間の9割の人が「少し不自然だ」と思うようなデザインであっても、本人が「これが良い!」と強く信じているのであれば、僕が自然なデザインを提案して却下された以上は、患者さんのご希望に沿ってやらざるを得ない、という側面はあります。

ただ、先ほどもお話しした通り、将来大きなトラブルになったり、あとで修正手術すらできなくなってしまうような無茶な手術は避けるように工夫しています。

たとえば、ご希望通りの幅広い二重を作る場合でも、もし本人が後になって「やっぱり年齢的に不自然だから狭くしたい」と言い出した時にきちんと修正できるように、最初の段階でなるべく皮膚を切除しすぎないように計算して手術を行っています。

鼻を高くしたり下げる場合も、あくまで将来破綻しない、安全な範囲内で行うようにしています。

なるべく患者さんの強いご希望に沿いつつも、プロとして将来の安全性や修正の余地までしっかりと考えてあげること。

それが、僕が美容外科医として大切にしている考え方です。

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