
教えて、幹弥先生!
どうして美容整形は健康保険で受けれないんですか? 高須クリニック高須幹弥が動画で解説
どうして美容整形は健康保険で受けれないんですか?患者様からの質問に高須幹弥がお答えします。
20代女性の方から、以下のご質問をいただきました。
「私は自分の容姿に強いコンプレックスを抱えています。そのせいで彼氏はいないし、女友達も少なく、仕事の面接を受けても落とされてばかりです。先日、幹弥先生に二重の手術をしていただき、目だけは少しマシになりました。もっと先生に手術してもらって可愛くなりたいのですが、仕事をしていないためお金がなく、ローンも組めません。
病気で苦しんでいる人たちと同じように、容姿が原因で生きるのが辛く、苦しんでいる人もたくさんいます。美人な人と比べて絶対に不公平だと思います。なぜ美容整形には健康保険が使えないのでしょうか?幹弥先生が政治家になって、美容整形が健康保険で受けられるようにしてください。」
目次
今日は、この「美容整形と健康保険、そして世の中の不公平」について、僕なりの考えを詳しくお話ししますね。

なぜ美容整形には健康保険が使えないのか?
まずは、二重の手術を受けてくださってありがとうございます。少しでも前向きな気持ちになれたのなら、僕も美容外科医として本当に嬉しいです。もっともっと可愛くなりたいというお気持ち、すごくよくわかりますよ。
そして今回の「なぜ美容整形は健康保険が効かないのか?」という疑問ですが、実は同じようなことをおっしゃる患者様は結構いらっしゃるんですよね。「美容整形は料金が高いから、保険が効けばいいのに」って。
結論から言ってしまうと、美容整形に健康保険が適用されることは、まずありません。
そもそも健康保険というシステムがどういうものかというと、「病気やケガで苦しんでいる人のために、みんなで積み立てたお金や税金を使って助け合いましょう」という相互扶助の制度なんです。命に関わる病気だったり、普通の生活を送るのが困難な状態を治すためのものなんですね。
一方で美容整形というのは、体自体は健康なんだけれど、「もっと美しくなりたい」「もっと幸せになりたい」という、ご自身の自己実現や欲望を満たすための治療になります。もちろん、容姿のコンプレックスで深く悩んで苦しんでいるお気持ちは痛いほどわかりますし、それが心の負担になっているのも事実です。しかし、医学的な「病気」の治療とは目的が根本的に異なるため、そこにみんなのお金である健康保険を使うことはできない仕組みになっているんですよ。
知っておきたい日本の医療費と健康保険の仕組み
さらに現実的なお話をすると、今の日本には、美容整形に保険を適用するような経済的な余裕は全くありません。
皆さんもニュースなどで聞いたことがあるかもしれませんが、今、日本という国は財政が非常に厳しく、借金が1000兆円以上もある状態です。その膨大な支出の中で一番の重荷になっているのが、社会保障費、特に医療費なんですね。現在、日本の医療費は全体で年間約40兆円もかかっています。
これからさらに高齢化が進めば、おじいちゃんやおばあちゃんが増えて病気になる人も増えますし、医学が進化して長生きできるようになればなるほど、また新たな病気にかかって医療費が膨らんでいきます。そんなギリギリの状況の中で、大事な税金や皆さんが納めた保険料を美容整形に回すことは、どう考えても不可能なんですね。
ちなみに皆さん、普段病院に行くと「保険が効いて安く済んだ」と思っていませんか?実はそれ、大きな錯覚なんです。
医療費40兆円の内訳を見ると、患者さんが窓口で払う自己負担(3割負担など)は全体の約12%にすぎません。じゃあ残りはどうなっているかというと、国民や企業が積み立てた保険料が約50%、そして国や地方からの税金が約38%を占めているんです。
つまり、病院の窓口での支払いが安いだけで、実は皆さん、税金や毎月の保険料として高いお金をしっかりと払っているんです。全然病院に行かない健康な人であっても、毎月高い保険料を納めていますよね。そう考えると、全額を自分で負担する美容整形(自由診療)よりも、みんなのお金を使っている健康保険の方が、ある意味では不公平と言える側面もあるかもしれません。もちろん、病気の人を助けるための制度ですから公平ではあるんですけれどもね。

世の中の「不公平」とはどう向き合うべきか
質問者さんは、「美人な人と比べて絶対に不公平だ」「ブサイクで苦しんでいるのは病気と同じだから安い料金で受けられるべきだ」とおっしゃっています。そのお気持ち、決して否定はしません。
確かに、イケメンや美人は世の中で得をすることが多いです。異性からモテるし、同性の友達も作りやすい。就職の面接でも第一印象が良くて有利になりやすいですし、仕事でちょっとミスをしても「可愛いからしょうがないね」と許されやすかったりするのも事実です。容姿が良いことで人生のハードルが少し下がるというのは、悲しいけれど現実としてあります。
ただ、「不公平」ということを言い出したら、世の中は本当にキリがないんですよ。
人間はみんな、生まれながらにして何かしらの不公平を抱えています。生まれつき頭が良くて勉強ができる人もいれば、そうでない人もいます。大金持ちの裕福な家に生まれる人もいれば、明日のご飯にも困るような貧しい家に生まれる人もいます。ものすごく優しくて教育熱心なご両親のもとで愛情たっぷりに育てられる人もいれば、悲しいことですが、親から虐待されたり育児放棄されたりする過酷な環境で育つ人だってたくさんいます。
誰だって、持っているものと持っていないものがあり、公平・不公平がある中で生きています。容姿に関してもその一つに過ぎません。だからこそ、「不公平だから国がなんとかして補助してほしい」と求めても、美容整形が医療費控除の対象にすらならないのが、今の社会の当たり前の姿なんです。
実は無駄が多い?保険診療の実態と美容医療
少し視点を変えて、健康保険を使った一般的な医療(保険診療)の裏側についてもお話ししておきましょう。実は、保険診療の中には「必要のない医療」も結構多く存在しているんです。
例えば、ただの風邪を引いて病院にかかったとします。すると、総合感冒薬、咳止め、熱冷まし、さらには抗生物質までどっさり薬が出されて、場合によっては点滴までされることがありますよね。
でも、本当のことを言うと、風邪を治す特効薬なんてこの世にはないんです。風邪を引いたら、しっかり栄養をとって暖かくして、ゆっくり睡眠をとっていれば、人間の持つ自然治癒力で勝手に治ります。本来であれば、病院でお薬をもらう必要さえないんです。
ではなぜ、お医者さんはたくさん薬を出したり点滴をしたりするのでしょうか?
それは、そうしないと病院が儲からないからです。もしお医者さんが「ただの風邪だから大丈夫ですよ。お家でご飯食べて寝てれば治りますから、薬は出しません」と言って患者さんを帰したら、どうなると思いますか?
多くの患者さんは「せっかく病院に来たのに何もしてくれないのか!ヤブ医者め!」と怒ってしまうんです。だから、患者さんを満足させるために、本当は必要のない生理食塩水(ただの水分)の点滴を打ってあげたりするわけです。患者さんも点滴をされるとプラセボ効果(思い込みの力)で「なんだか体調が良くなった気がする!」と喜んで帰っていきます。でも、これって本当に正しい医療と言えるのでしょうか?みんなの税金や保険料が、そういうところにも使われているわけです。
その点、まともな美容医療というのは、非常にクリアカットで正直です。もちろん悪どいクリニックの中には不要な治療を押し売りするところもありますが、僕たち高須クリニックのような真っ当な美容外科は、患者様にとって本当に必要な治療、効果のある治療しか絶対にお勧めしません。全額自己負担で行う自由診療だからこそ、ごまかしが効かず、シビアで本質的な医療が提供できていると僕は思っています。
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Before
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After(6回注射後)
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もし僕が政治家になって立候補したら…
最後に、ご質問にあった「幹弥先生が政治家になって、美容整形が健康保険で受けられるようにしてください」というお願いについてお答えしますね。
もし僕が国会議員選挙に立候補して、選挙カーの上から「皆さん!私が当選暁には、美容整形を健康保険で受けられるようにいたします!」なんてマニフェストを高らかに叫んだとしたら……。
間違いなく、誰一人として僕に投票してくれないでしょうね(笑)。
世間の皆さんからは「こいつは一体何を狂ったことを言っているんだ?」「そんな無駄遣いをするくらいなら、もっと子育て支援や高齢者福祉に税金を回せ!」と大バッシングを受けるはずです。
ですので、僕が政治家になってルールを変えるというのは、残念ながらありえないお話になります。健康保険という制度は、病気で苦しむ人をみんなで支え合うための大切なシステムです。美容整形には適用されない厳しい現実がありますが、どうかその仕組みと背景をご理解いただければと思います。
今はまだお金がなくて辛い時期かもしれませんが、焦る必要はありません。少しずつお仕事を頑張ったり、自分でお金を貯めたりして、またいつか「もっと可愛くなりたい!」と思った時に、僕のところへ相談に来てくださいね。その時は、あなたにとって一番良い方法を一緒に考えましょう。
応援しています!
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