教えて、幹弥先生!

二重まぶた切開法で手術中に力を入れると腫れる?仕上がりに影響する?

二重まぶたの切開法で手術中に力を入れると腫れますか?仕上がりに影響しますか?患者様からの質問に高須幹弥がお答えします。

公開日:2016・01・01出演:高須幹弥医師
二重まぶた切開法で手術中に力を入れると腫れる?仕上がりに影響する?

A-20代の女性の方からの質問です。
私は今度二重切開の手術を受けようと考えています。以前に他院で埋没法を受けたときに、緊張して目に力を入れてしまい、そのせいで術後にすごく腫れてしまいました。腫れが引いた後は二重の幅や形に左右差があったため、手術をした病院に見せに行ったら「あなたが手術中にすごく力を入れていて、手術がやりにくかったから左右差が出たんだよ」と言われてしまいました。手術中に力を入れていたせいで左右差が出たり、仕上がりに影響が出ることはあるのでしょうか。あと、切開でも手術中に力を入れていると腫れが強くなりますか。手術中に力を入れないようにする方法などはありますか。今度は切開なので絶対に失敗をしたくありません。よろしくお願いいたします。

幹弥先生はい、分かりました。そうですね、まずやっぱり力は入れないほうがいいに決まってますね。力を入れると、腫れも強く出るし、腫れが長引くってことはありますね。あとは手術の仕上がりに差が出るかっていうのは、出ることは、正直あるかも分からないですよね。力入れるとプルプル震えるし、力を抜いてニュートラルの状態だとメスも入れやすいしハサミも入れやすい、縫いやすい。だけど力を入れていると、シワシワになっちゃってきれいにメス入れられなかったり上手に縫えなかったりとかすることもなくはないから、多少仕上がりに影響が出るかも分からないですわね。やっぱりそれはね、上手な医者に任せるか下手な医者に任せるかによって違ってくると思いますね。

A-なるほど。

幹弥先生上手な医者だと、コンディションが悪くてもそれに適応して上手に手術できるってこともあるけれど、上手じゃない人だったら、適応できなくてうまくできないってことはあるから。何だってそうだと思うんだけれど、例えば陸上でね、100メートル走するときだって、例えばボルト選手がね、最高のコンディションで体調も良くてね、風も吹いてなくて、地面もいいコンディションだったら、最高のタイムが出せるけれど、体調が悪かったりとか雨が降ってたりとか逆風が吹いていたりとか、地面がぬれてぐしゃぐしゃだったりしたらね、そりゃあ9秒6で走れるのも9秒8とか9になっちゃうかも分かんないから、手術も一緒で、やっぱりいいコンディションで手術するほうが、結果もいい、ってのはありますよね。

やっぱり力入れてなくてね、ニュートラルの状態で手術させてもらえれば100点の手術ができるのに、力を入れてたらそれが99点、98点になったりとか、あるいはあんまり上手じゃない医者だったらもっと50点とか40点まで落ちちゃうかも分からないですよね。なので、力入れないようにするのが大事なんだけれど、どうしても力入れちゃう人はなるべく上手な医者にやってもらうってことが大事だよね。

A-なるほど。

幹弥先生上手な医者の方が悪いコンディションでもいい結果を出す力があるからだよね。経験があって手先が器用な医者の方がいいよね。

A-そうですね。

幹弥先生僕は普段、切開の二重、たくさんやってて、1日十何件もやってるけれど、やっぱり10人に1人ぐらいはね、どうしてもギューッと力、強く入れちゃう人はいますね。

A-そうですよね。

幹弥先生そういう人に当たっちゃったら、もうしょうがないなって思って、とにかく早く丁寧に手際よく手術するようにしてますわ。手術、力入れちゃう人に「力抜いて」って言ってもね、力抜いてくれないんだよね。

A-難しいですよね。

幹弥先生緊張してるから、ギューッと力入れるわけであって、「力抜いて」って言っても抜いてくれないね。

A-そうですよね。なんか、怖いのと緊張とあって。

幹弥先生あとは、なるべくデザインを医者に任せるほうが、力入れてもいい結果が出ますわね。

A-そうなんですか。

幹弥先生例えばデザインすごく細かく要望される方いますよね。平行型でここは何ミリで、こう、端から端まで同じ幅にしてほしいとか。そうするとやっぱり切開線とか内部処理の仕方もすごく細かくやんないといけないわけですね、零点何ミリ単位で。だけど、そういう人が力入れてると、そういうのやりにくいですよね、当然。で、そういうの関係なくて、本当に自然なラインで二重作る、だったら、二重のこのまぶたのしわに沿って切開すればいいから大体切るライン決まってるから、力入れてたり動いてたりしても、比較的いい結果が出しやすいってのはありますけれどもね。ただ皮肉なことに、カウンセリングで細かい要望をする人ほど手術中に力を入れたり動いたりっていうことがね、多いですわね。

A-そうなんですか。

幹弥先生力入れるとプルプル震えて零点何ミリ単位でこっちは切ったりとかするんだけど、プルプル震えるだけでも1ミリとか2ミリぐらいの幅でプルプル震えるわけだから。

A-確かに、そうですね。

幹弥先生やっぱり細かいデザインで手術しにくいってのは、ありますわね。

A-そうですよね。なかなかご本人さんは難しいと思うんですよね。

幹弥先生あとは、手術中動いたりとか、うんうん、ってうなずくのも良くないんですよね。やっぱり落ち着きがない人って時々いるんだよね、多動症の人とか。そういう人だと手術中でもね、うんうんうんってずっと動いてる。そういう人は大変だ。その動きに合わせてやんないといけないから。だからそういう多動症気味の人とか落ち着きがない人は、なるべく上手な医者に任せたほうが良くて、下手な医者に任しちゃうとものすごい大きな左右差が出ちゃうってことはあるし。

A-なるほど。

幹弥先生あと、手術中に話し掛けられてもね、うん、ってうなずいちゃ絶対駄目ですよ。メス入れてるときにね、例えば、看護婦さんが「痛くないですか」って言ってね、「うん」ってうなずくとね、グッて、メスが行っちゃうから。グンッて大体5センチとかぐらい動くからね、怖いから。だから手術中に話し掛けないようにはしてるんですけどね。もちろん看護師もメス入れてる最中とかに、細かいことしてる最中に、「痛みを感じないですか」とか「もうすぐ終わりますよ」とか言わせないようにはしてるんですけどね。

A-なるほど。でも確かに、話し掛けるとなんか反応しなくちゃいけないとか、私も結構やっちゃいそう。気を付けなきゃです。

幹弥先生そう。手術してること忘れて「はあい」ってやっちゃうからね。怖いから、あれは。なるべく僕も話し掛けないようにしてるんですけどね。

A-こちらも気を付けていかなきゃいけない、患者さん側も。

幹弥先生そうですね、あとは、手術中に力を入れないようにする方法はってことなんだけど、一つはやっぱりリラックスすることが大事だからイヤホン入れて iPod とかで音楽聴くっていうのがありますよね。好きな音楽とか聞いてればその分リラックスできるし、ハサミとかでチョキチョキしてる音とかで怖くなっちゃう人もいるから、そういう音も入ってこなくなるから、僕に関しては、目の手術はイヤホンで音楽聴くの全然 OK ですので。

A-そうなんですね。

幹弥先生ほとんどの手術は音楽聴けますわ。例えばフェイスリフトとか、こういう所を切るからイヤホンできないんだけれど。あとは、耳介軟骨移植なんかはここで軟骨採るからできないけど、それ以外の、鼻の手術とか目の手術とか顎の手術とか、僕に関しては、イヤホンで音楽聴いてもらって大丈夫だから、それも一つの手だし、あとは、やっぱり力入れたり動いたりする人って環境に甘えてる人が多いんだよね。医者や看護婦に甘えちゃってるから力入れてるっていうのがあって緊張してこんだけ力入れても上手にやってくれるだろうって思っちゃってる人がいるから、そうじゃないんだと。いい結果出すためにはやっぱりリラックスして、手術する医者にいい環境を提供しなきゃいけないんだ、って思ってもらったほうがいいですよね。

A-なるほど、そうですね。

幹弥先生子どもとか風邪ひいてさ、点滴を打つとかのときに大暴れする子っているじゃない、ちっちゃい子だと。大暴れするけど、そうすると余計やりにくくなって、そしたら失敗しちゃって、で何回も刺すってことあるじゃない。でも賢い子どもってさ、先生に一発で入れてもらうためにおとなしくしてくれるんだよね。で、賢くない子どもは大暴れして何回も何倍も刺されちゃうってのがあるからやっぱり二重の手術も一緒で、大騒ぎすればこの痛みから逃れることができるんじゃないかって勝手に変に思い込んでるからっていうのもあるから、そうじゃなくて、いい手術してもらうためにはなるべく力抜いてリラックスをすることが大事だと。

A-確かにそうですね。

幹弥先生だから僕なんかもね、手術中どうしてもものすごい力入れたり動いたりしてね、どうしても手術できないっていうときは、「ちょっと動き過ぎて、力入れ過ぎて、手術できないよ」って言うんですわ。「そんなに力入れてたら手術の結果も悪くなっちゃうよ。損するのはあなただよ」って言うと、ピタッと止まるんですよ、力も動きも。だからそういう人はね、甘えてるから、子どもが点滴から逃げるのと同じ心理で力入れちゃってるんだけど、我に返って大人になれば力抜けるって人はいるんだけど。あんまり手術中にそんな脅しのような言葉言うとね、後で「冷たかった」とか言われちゃうんで。「手術中に先生に脅されて怖かった」とか後で言われちゃうことがあるから、なるべくその最終手段は使わないようにはしてますけど。そういう感じで大人になってね、いい環境を提供しよう、いい結果を出そうと思えば、自然に力も抜けてリラックスできて動きも止まると思いますので。

A-なるほど。

幹弥先生・・・ということです。

A-そうですね。確かにその言われてみれば私もちっちゃいときに注射で暴れてそうやって言われた記憶があるので、そうやって考えれば。

幹弥先生「そんなに暴れると何回も痛い思いするだけだよ」

A-って言われました。

幹弥先生本当にそのとおりなんだけどね。

A-「針が刺さったままだよ」って言われるので。皆さんもその気持ちをちょっと思い出していただければリラックスしていただけるのかなと思いました。ありがとうございました。

幹弥先生ありがとうございました。

A-またお願いします。

幹弥先生はい。

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